2011.4.25

CQ出版社 アンテナハンドブック 1973年発行

アンテナハンドブック アンテナ製作のバイブル的存在だった書籍です。1970年初版発行ですが、3年で13版まで発行されています。
 記事はCQ誌で発表されたものを抜粋して構成しています。
 アルミパイプや同軸がまだ高価だった1960年代の記事をまとめたらしく、発行当時にしては内容がやや古めかしいのですが、懐かしさを覚えるものがあります。
 アンテナの基本設計は今も昔も変わりありませんが、材料は大きく変わり、最新の記事ほど大型化しています。
 この書籍では、ワイヤアンテナののマストは竹竿が大半ですし、ビームはハシゴ(木製・鉄製)や建築用単管で自作したタワーに上げられています。
 ビームのエレメントも、竹にワイヤをはわせるものが多数掲載されています。
 同軸ケーブルは75オームですし、300オームのTVフィーダで給電している例もあります。マッチングボックスはミルク缶、という記載もあり、ほのぼのとしますHi。今はプラスチックのタッパですね。
 下の製作例ですが、マッチングボックスのバリコンを竹棒で回転し調整しています。
記事例:SWR調整方法記事の例:21MHzの5エレヤギ
記事例:木材を使ったクワッド 今はほとんどお目にかかれない(QSOの紹介でもほとんど聞かない)アンテナも多数紹介されています。
 皆さんはどれだけご存じでしょうか。
  パンタグラフ、 トップロード、
  ZLスペシャル、 AWX、
  5Aスペシャル、 バードケージ、
  フラフープ、 スケルトンスロット
 右図は50/144MHzの2エレクワッドですが、ブームとスプレッダは木材です。
 手持ちの材料を活用しており、耐久性は無いでしょうが、手軽に実験出来ます。HFなら竹ざおスプレッダですね。
 さてZLスペシャルなら楽に作れますヨ・・・・・と書きかけたら、大事なことに気付きました。
 もう地デジ化でVHFアンテナもない時代、300オームのTVフィーダが無くなりますか?
 我が家には残っていますが、HB9CVも作りにくくなります。
 アンテナの自作は、現在のアマチュアでも可能な分野です。メーカー製に比べれば、性能も耐久性も劣るかもしれませんが、移動用やモービル用に自作するのも楽しいものです。
 ダイポールさえメーカー製が多いとか、作る楽しみを味わってみませんか。