2015.5.1作成

トリオIFT T-11、T-21、T-26

トリオ(現ケンウッド)製の中間周波トランス(IFT)の第2弾です。これも全て455KHzの製品です。

上写真のT-11は中間周波増幅2段用のIFTで、3本1組です。大きさは36X36X80mm(シールド部のみ)で、T-20/-30に比べ10mm高くなっています。古い自作受信機を分解して入手しました。
ケースに番号が1、2、3と刻印されていますが、コイルは外観上特に差がありません。
帯域幅は3KHz(-3dB)、選択度は-60dB(+-10KHz)とT-20/-30に比べ狭く、近接周波数の混信対策に適当です。

続いてT-21は大きさ20.5X20.5X48mm(シールド部のみ)の小型IFTで、3個1組です。中間周波増幅2段をMT管で構成する場合に最適です。
T-20/-30等と交換するために、アダプタがあったようです。シャーシ上の既存の穴を埋めるアルミ板ですが、ご紹介されているサイトを見つけました。
帯域幅・選択度ともにT-11と同等です。IFT出力にタップダウン端子があり、増幅する真空管に応じ利用します。シールドケースは底面樹脂の凹部に圧着しており、簡単に取り外し出来ません。

部品単品ではありませんが、完成品にIFTがありました。T-26です。
キット販売されていたAMラジオRK-5(メーカー:浦澤商会)に使用されていました。某OMからいただいた組立品をレストアした完動品です。
大きさはT-21と同じで、2個1組です。
中間周波1段ですが、バリコン直結のツマミではチューニングに困るほど切れます。
AMラジオとは言え、バリコンの減速は必要です。自作するなら、まだ入手可能なバーニアダイヤルをおすすめします。