2014.11.10作成
2015.5.1改訂

水晶発振子 FT-243、CR-6B/U

FT-243水晶
裏面
水晶発振子のFT-243とほぼ同型のCR-6B/Uです。手持ちが5個ありました。
入手経路は忘れましたが、一部は古いリグを譲ってもらった時に、おまけで送ってもらった記憶があります。
FT-243は、短期間ですがAM時代のリグで使いました。当時のTX-88Dのフロントパネルにソケットがあり、差し込むとその周波数で電波が出ます。
もっともそのまま電波をだすのではなく、受信機の周波数較正のためにキャリブレートするだけでしたHi。
大きさを実測すると、おおよそ横25mm X 縦40mm(足を含む、足を含まない本体で30mm)、厚さは10-11mmと異なっています。表面から3個のネジで固定されており、一部は裏面にナットが見えるものもあります。
さて、5個ともFT-243と思い込んでいましたが、名板を見ると1個だけCR-6B/Uと書かれています。聞き覚えが無い名称なので検索してみましたが、戦後まもない頃の海外規格のようです。FT-243と互換性があります。メーカーはJOHN MECKとなっています。
CR-6B/U 手持ちの水晶の周波数とメーカー・用途を記しました。
いずれも発振することを確認済です。
1960年代、50MHzの発振は8MHzを6逓倍することが一般的でした。真空管式のVFOは6逓倍すると周波数のドリフトがすごく(受信機で追いかければ対応出来たのですがHi)、皆さん苦労していました。
水晶発振子を差し替えていましたが、8383.333Kc(6倍で50.3Mc)、8400Kc(同50.4Mc)も人気がありました。
 型名  周波数 メーカー アマチュアへの用途
FT-243 3537.5Kc SANWA 3.5MHz及び7/14/21/28MHz用
8375Kc DAIEI X6で50.25MHz
8416.666Kc DAIMATSU X6で50.5MHz
8440Kc DAIMATSU X6で50.64MHz
CR-6B/U 8725Kc JOHN MECK X6で52.35MHz
ところで8416.666Kcの水晶ですが、 裏面に「RECEIVER TO RECEIVE ON 5780 KC」と書かれています。
本来の目的使用があった水晶が、たまたま活用出来たのでしょうか。文字通り読めば5780Kcの信号を受信するためですが、一般的なスーパーヘテロダイン方式の受信機であり得る周波数構成が思いつきません。
裏面の文字