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BRAVE HEARTS 海猿

BRAVE HEARTS 海猿/Dark Shadows

監 督 羽住英一郎
出 演 伊藤英明/加藤あい/佐藤隆太/仲里依紗/伊原剛志/三浦翔平/時任三郎
原 作 佐藤秀峰「海猿」 脚 本 福田靖
音 楽 佐藤直紀
主題歌 シェネル「ビリーヴ」
製 作 年 2012


海上保安庁潜水士を指して『海猿』を使用するのは本作品(注:漫画「海猿」)における創作であり、海中で猿のように敏捷に活躍するイメージに由来した造語とされる(歯を食いしばることの多い業務であり猿の歯ぐきを連想させることから猿を隠語として扱ったという説もある)。しかしながら、一連の映画やドラマのヒット以降、マスコミや一般人が海上保安官の潜水士を指して「海猿」を用いる例も散見されるようになっている。
(Wikipedjaより 注:GB)

「ブラックジャックによろしく」の佐藤秀峰の漫画が原作。
と、言うよりも代表作とされた「ブラックジャックによろしく」よりもこっちの方が有名になっちゃったかな?

そんなこたぁ、ど〜でもよろしい。
久々に予定のない日曜日。
遅く起きて朝飯とも午前のおやつとも言えないモノを喰っていると、カミさんが「行く?」と訊く。
はい、お供しますとも。海保の大ファンだし。

キャッチコピーは「命をかけて、命を救う--。」

前作で完結になる予定であったが遣り残したという制作側の思いもあり、原作最終話で描かれた、海上保安庁の中でも精鋭と言われる特殊救難隊に配属された仙崎と吉岡を中心にジャンボジェット機海上着水による救助を実施するストーリーとなった。本作の舞台は横浜となる。
(Wikipedjaより)

そうなんだよね、三部作でお終いだと思ってたんだけどね。
なんたって、“THE LAST MESSAGE”だった訳だし。

この三作目は、日本映画史上初めて海上保安庁が全面協力した作品だという。
ふぅん…最初の二作は全面協力じゃなかったんだ。
日本映画初の3D(2Dも併映)だというので、せっかくだから3Dで見た。
後付3Dだし、画面は暗いし…映画そのものは楽しめたが、3D映画の印象は極めて悪くなった。

二作目の「LIMIT OF LOVE海猿」は栄えある2006年の※文春きいちご賞で、6位に選ばれている。
(※ゴールデンラズベリー賞の日本版。文藝春秋の記者ならびに映画評論家により、その年度最低の映画を選出しランキングする賞)
ちなみにこの年の最高栄誉1位はゲド戦記(宮崎吾朗監督)。

さて、柳の下の海猿、公開後1週間だが、劇場は大混雑。
池袋シネコンの一番大きなスクリーンがほぼ満席。

なんだかんだ言っても売れたモン勝ち。テレビ屋サン強しってとこか?

マーケティングの結果なんだろうか?
映画業界って柳の下に泥鰌100万匹!どころか鰻や穴子までいるところだしねぇ。

あと、流行っている、と言うよりも、作るのに金がかかる→当たらないと困る→パブリシティにも予算を割く→マスコミ露出が増える→流行っているような錯覚を起こす。

…そんなところが案外正解かも知れないが。
でも、そんな思惑はともかく、映画館に足を運ぶ観客が増えることは映画好きにとっては喜ばしいことではある。

三作目の時に書いた。

「で、タイトルには<Last>とか入れちゃお」
「えっ!これで最後なの?」
「いやいや、まだ<Final>とかも使えるしさ、その次には<帰ってきた…>なんかもあるから大丈夫」

二作目にしても、原作の流れに関わらず映画作法から言ったら「死んだ!」にして貰う方が美しいんだが…
「実は生きてた」なんて流れだと、もう、一作目が当たるかどうか確認してからPart-2でまた儲けたい、と言う姑息な魂胆が見え見えになっちゃってたのは確かだ…

ともあれ、以前も書いているが、映画を観るのに、取り敢えず「突っ込みどころ」を探してハスに構えてしまうのは勿体ないよな。
決して安くない入場料払ってるんだから、目一杯楽しまなくては。

大体映画から帰ってきてから素人Webレビューに目を通すことにしている。
今回もかなり酷評があった。

ワンパターンである、とかご都合主義であるとか…
良いんじゃない?
日本映画の伝統でしょ、それ。
娯楽映画なんだしさ。

本作は実に分かりやすい。

男達の絆と海の男の熱き思い。
海保総力戦の格好良さ。
人殺しではなく、命を救うための戦い。

う〜ん、シンプルだねぇ!

今回も、海保救助部隊発進シーンでは、単純男の脊髄に電気が走った。

本作では特殊救難隊をはじめとする海上保安庁は勿論、消防庁、警察庁、日本赤十字等。そして一般の船舶が一丸となって救援活動に従事する。
その姿は、あの東日本大震災で必死で救助活動に当たり感動を与えてくれた自衛隊を始めとする各団体を彷彿とさせる。

単純明快娯楽映画だけれど…
「諦めない心」
は貰った。

ヒコーキ、船大好きカミさんは「海猿にラブストーリーはいらない!」と言うが、それもまた良いんじゃない?と言うよりも、映画海猿は一作目からラブストーリーそのものだし。
まぁ、私も海保の勇姿が見られるだけで満足なんだけどね。
多分、半数以上を占める女性ファンへの大サービスもあったし、この手のスペクタクルがお好きな向きにはお薦めだね。

しかし、あの彼氏、私の中では「必ず水中で何かに挟まって動けなくなる」イメージしかなくなってしまった。


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