GBのアームチェアCinema見ist:タイタニック:Titanic
タイタニック:Titanic
監 督 ジェームズ・キャメロン
音 楽 ジェームズ・ホーナー
主 演 レオナルド・ディカプリオ/ケイト・ウィンスレット
助 演 ビリー・ゼイン/キャシー・ベイツ
製 作 年 1997/米
シナリオ ジェームズ・キャメロン
絶賛と酷評が二分した感がある作品。
個人的には「悪くないんじゃないの?娯楽作品としてとても良くできていると思う」というのが正直な感想である。
酷評する人は、娯楽映画に付加価値を望みすぎるのではないだろうか?
あくまでも娯楽映画なのだから、あまりブンガク的であるとかゲージツ的であるとかの意識は捨てて見ないと、折角の入場料と映画館で過ごす半日の時間がもったいないのではないかとも思う。
しかし、少々長いと言うのは非常に正直な感想でもある。
私的好みでは、ヒロインがもう少しスリムなら…でも、当時の美女基準というのはこの位のムチムチだったような気もする。
回想シーンに登場する若きヒロインよりも、年老いたバァチャンの方が魅力的だったと思う。
何よりも一番魅力的だったのは音楽。
主題歌もまさしく“映画的”でそれなりに魅力的ではあるが、それ以上に三等船室で開かれるパーティーで演奏される生き生きとしたアイリッシュミュージック(移民はアイリッシュが多かったと伝えられている)や、沈み行く豪華客船のデッキで乗客のパニックを押さえるため、そして音楽家としての行き方を貫くために最後まで演奏を続ける弦楽合奏団。それらの音楽の使われ方が実に良い。
私にとってのこの映画の一番の魅力は主演のディカプリオでもヒロインのケイト・ウィンスレットでも巨額を投じたタイタニック号遭難のスペクタクルでもない。
全編にちりばめられた音楽だったと言える。
逆に言えば、本作のテーマである若い二人のラブストーリーは、どちらかと言えばどうでも良いのである。
バァチャンは凄く良かったけどね。
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