GBのアームチェアCinema見ist:龍三と七人の子分たち

龍三と七人の子分たち

龍三と七人の子分たち

監督 北野武
出演 藤竜也/近藤正臣/中尾彬/品川徹/樋浦勉/伊藤幸純/吉澤健/小野寺昭/北野武
脚本 北野武
音楽 鈴木慶一
製作年 2015

劇場予告編を見て、一寸気になっていた。
北野、と言うよりもビートたけしが好きではないので、どうしようかと思ったが、カミさんが見たいというので行ってきた。

キャッチコピーは「金無し、先無し、怖いもの無し! ジジイが最高!!」「俺たちに明日なんかいらない!!」

引退した元ヤクザの龍三親分がオレオレ詐欺に引っかかったことから、昔の仲間 “七人の子分たち” を呼び寄せ、若者たちを成敗しようと世直しに立ち上がる姿を描いたコメディ映画である。

北野は「今回の作品はメインキャストが高齢なんで、作品の公開日までとにかく元気でいて欲しい。誰かの遺作になっちゃったりしないよう、皆さんの健康が心配でしょうがないね」と語った。
(Wikipediaより)

いや、世直ししてないから…
只単に爺ぃが中途半端に暴れ損なっているだけ。
バイオレンスでもなし、かといって爆笑コメディでも、お涙頂戴の人情物でもない。
全体的に消化不良というか、爽快感もない。
客席からは何度か笑いが漏れたが、それとてくすぐり(損ない)程度。
中途半端感がそれこそ半端なく、欲求不満になる。

たけしが語ったという「誰かの遺作」の下りが本当だとしたらシャレにならない。

予告編ではとてつもない痛快大活劇を予感させたが、本編は大失速。
これだけの役者を揃えて、これかい?
爺ぃ、なめるんじゃねぇ!

爺ぃ達、特に藤竜也の渋さだけが光っていた、そんな作品である。


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