GBのアームチェアCinema見ist:戦場のピアニスト

戦場のピアニスト

戦場のピアニスト:The Pianist

監  督 ロマン・ポランスキー
音  楽 ヴォイチェフ・キラール
主  演 エイドリアン・ブロディ
助  演 トーマス・クレッシュマン/フランク・フィンレイ/モーリン・リップマン
製 作 年 2002・仏/ポーランド
原  作 ウワディスワフ・シュピルマン
シナリオ ロナルド・ハーウッド


これまた、おすぎ絶賛…
あの、高名な小浜が産んだ才人“000-おやじ”氏も感動した!

実は私は、おすぎが薦める映画を気に入ったことはあまりないのだが…

ポランスキーは実話を真剣に、しかし、徹底的に粛々と描いている。
もう、意地でも感動をさせないとでも言うが如く冷静な映像を描き出すポランスキーは、自らも似た経験を持っているのだそうだ。
これでもかの残酷で冷酷な虐殺シーン。重いが、それでも静かに映像は進む。
一人称の画像は、映画と言うよりも殆ど「再現フィルム」である。
「50年分の涙を流した映画」とおすぎは言ったが、あまりに淡々としていて、私は涙は出なかった。

しかし、映像は美しく、音楽もまた美しい。
その美しい流れに沿ってクールに進むストーリーが逆に色々なことを考えさせるかも知れない。
おすぎ絶賛の割には良い映画…かな?
どんでん返しなどはないが、それ故にラストシーンは逆にかなり強烈な印象である。

それにしても、長い…。

本作は、この映画の主人公である実在のピアニスト、ウワディスワフ・シュピルマンの自伝を映画化したもので、日本語版は春秋社から刊行されている。


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