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オズ はじまりの戦い

オズ はじまりの戦い 原題:Oz:The Great and Powerful

監 督 サム・ライミ
出 演
ジェームズ・フランコ/ミシェル・ウィリアムズ/レイチェル・ワイズ/ミラ・キュニス/ザック・ブラフ/ジョーイ・キング
脚 本 ミッチェル・カプナー/デヴィッド・リンゼイ=アベアー
音 楽 ダニー・エルフマン
原 作 ライマン・フランク・ボーム『オズの魔法使い』
製作年 2013
製作国 米

「映画、見に行くから…プラチナデータ」
「いや…今日はとても嵐におつきあいする気分ではないな、東野圭吾にも少々食傷気味だし…ん、Ozだったら行っても良い」

交渉成立。
予告編で気になっていたディズニー映画を観に出かけた。

オズ はじまりの戦い 原作者ボームは最初の作品“オズの魔法使い(The Wonderful Wizard of Oz)”の続きを書くつもりが無かったらしいが、読者の要望で14巻の長大なオズシリーズを残している。
(実は私もそのうちの3巻しか読んでないのだが…)

が…その中には当の「オズの魔法使い」であるオズがオズの国に住むことになったことや彼の過去については殆ど書かれていない。


本作はそのボームの「オズの魔法使い」の、と言うよりも、これは明らかに1939年の映画“オズの魔法使(The Wizard of Oz)”の前日譚として描かれている。
(原作のタイトルは“オズの魔法使い”だが映画の方の邦題は“オズの魔法使”である)
1939年作品“オズの魔法使”は主演のジュディ・ガーランドと主題曲虹の彼方にで大層有名な作品であり、私のお気に入り映画の一つでもある。

本作、“Oz:The Great and Powerful(はじまりの戦い”は、その元祖オズに対する敬意と愛情がそこはかとなく漂う。

オズ はじまりの戦い もう、モノクロ・スタンダードの冒頭タイトルからワクワクさせ、オリジナル・オズと同様、あるきっかけで画面に総天然色が広がる、と同時に画面サイズもワイドシネスコに展開する。
このカラーになった時の色がね…
これが泣かせるんだわ。
オリジナル・オズの時代はテクニカラー全盛。
あの独特な色調を再現してオズの世界が一気に飛び込んでくる。
(流石に現代ではあの色調は少々鬱陶しいと思ったのか、途中で普通のカラーになるが…)
オリジナル・オズを知っていれば、思わずニヤリとするシーン満載。
更に、現代の味付けの超スピーディーなローラーコースターもあり。

今回は敢えて3Dで鑑賞したが、立体映像も、これはテクノロジーよりも作る側の進歩なのだろう。
確かに飛び出すし、鑑賞中に何度も無意識にウィービングやスエーバックを使っている自分がいたのだが…
全体的にごく自然に映画を鑑賞する事が出来る様な作りになってきている。

カミさん曰く
「主演の俳優、イケメンだわ。いや、良い物を見せて貰った。生声が聴きたかったな」
と…

何故か3D上映には字幕版の設定が無く、吹き替えのみだったのである。

確かに、男から見てもかなり魅力的な俳優ではある。

それはそうと、オズの国、エメラルドの都の住人達、満遍なく白い人、黒い人、赤い人、黄色い人が混じってるのが、ディズニー、気を遣ってるな、としみじみ思う。

結論:
童話好きのお子様、イケメン好みの奥様、オリジナル・オズ・ファンのをっさんも満足出来るなかなかの佳作である。

映画そのものも単純明快。
難しい事を考えずにニコニコしながら見るのが吉なり。

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