GBのアームチェアCinema見ist:おもひでぽろぽろ

おもひでぽろぽろ

おもひでぽろぽろ

監  督 高畑勲
音  楽 星勝(歌:都はるみ)
主  演 今井美樹/本名陽子
助  演 柳葉敏郎
製 作 年 1991
シナリオ 高畑勲
原  作 岡本螢/刀根夕子


OLのヒロインが小学生時代の幻との間を行き来すると言う設定だが、原作の少女漫画は、その小学生時代の部分のみで、メインの主人公に据えられたOLのエピソード部分は高畑監督のオリジナルである。
予想通りOL層が映画館に押しかけたらしいが、やはり私はこの監督の説教臭さがどうしても好きになれない。
(と、言いながらも劇場に行ってしまう、私)
キャスティングが先なのか、キャラクターが先なのかは判らないが、主役二人が声の今井美樹・柳葉敏郎に重なりすぎるのが感情移入できない理由でもある。
(実際は最初からこの二人をイメージキャラクターとして作ったらしいが…)
確かに、ジブリ・クオリティ映像は美しいが、ここまで生身の俳優を写し取るのなら、別に実写でも何の支障はないのではないか、とすら思えてしまう。
この二人の俳優のイメージが本作にはぴったり合っていることからもそう強く思わせる。

これはね、筋書きや台詞の意味は考えないで、ジブリ・クオリティの美しい映像を楽しむ作品なのではないかと思うのである。
そう考えれば、二つの時代にまたがり、異なる手法で描かれる映像を一度に楽しめる非常にお得な作品となる。


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