GBのアームチェアCinema見ist:モータル・エンジン

Green Book

移動都市/モータル・エンジン(原題:Mortal Engines)

監 督 クリスチャン・リヴァース
出 演 ヒューゴ・ウィーヴィング/ヘラ・ヒルマー/ロバート・シーハン/ジヘ/ローナン・ラフテリー/レイア・ジョージ/パトリック・マラハイド/スティーヴン・ラング
脚 本 フラン・ウォルシュ/フィリッパ・ボウエン/ピーター・ジャクソン
音 楽 トム・ホーケンバーグ
製作年 2018
製作国 米/新

『移動都市/モータル・エンジン』(Mortal Engines)は、2018年のクリスチャン・リヴァース監督によるニュージーランド・アメリカ合衆国のSFアクション冒険映画。
フィリップ・リーヴの小説『移動都市』を基にフラン・ウォルシュ、フィリッパ・ボウエン、ピーター・ジャクソンが脚本を執筆した。

3月3日。
息子と映画でも観に行こうかと思ったら、観たいのを上映してるのが都内1館。 その上、午前中に調べたら既に夜の回しか空いておらず、席もろくな位置じゃ無い。
残念ながら先送り。

今日こそ、と思ったらなんと午前中の上映は無い。
午後一番の回、と言っても14:00開映。家で昼飯を食ってゆっくり出かける。

30分程余裕を見て劇場に到着すると、シネコンの中でも一番小さいクラスのスクリーン。もうまともな席は残っていない。

転けそうな作品、平日なのに混んでる!?

何だかシルバーチケット年齢の爺さんが多い。これはどうした訳だ?

さて、前から3列目右寄りオフセットの余り宜しくない席について映写開始を待つ。
UNIVERSALのロゴで地球上の大都市が続けざまに爆発する。
なんじゃこれ、と思ったら既にここからプロローグ。
原作(未読)の設定、60分戦争で殆どの国が滅びた…と言う説明を数十秒でぶっ飛ばす。
ああこれが既に見てきた息子が言う『急ぎすぎ。エピソード積めすぎ。三部作位に分割したら良い作品になったかも』の始まりなのか。

確かに速度感が尋常では無い。
息つく暇も無い展開。
128分だから、決して短い作品では無かったが、あっという間にエンドロールになった。

いや、これ、悪くない。と言うよりも積極的に好きだ。
ボーイミーツガール、少年の成長とそれを助ける大人、王道の冒険物語。
そして、ワクワクのアクション。
まるで戦争映画のお手本のような総攻撃と味方達の大活躍。
心を失った物が愛を取り戻して永久に旅立つ感動シーン。

本国で転けたそうで、上映館が少なく、宣伝も余りなされない。

なんでこれが受けないと思ったのだろう。
まぁ、馴染みのある俳優はエージェント・スミス、エルロンドのヒューゴ・ウィーヴィング位。
ヒロインの女の娘もどちらかというと日本人ウケしそうにない容姿。
配給元も売り方を迷って間違えたのでは無いだろうか。
ガイジンに受けなかったからと言って、日本人にも受けないとは限らないのだが。

単純明快爽快冒険活劇。

手に汗握り、ナニも考えずに観るが吉。

ピーター・ジャクソンとその手下の手になる作品なので、ヲタク心満載である。
特に監督のクリスチャン・リヴァースは宮崎駿を崇拝しているらしく、作中のオマージュを探すのも楽しい。

いや、これ、傑作だぞ。
原作は全4巻に及ぶそうで、これは未読なのでストーリーがどう続くのかは解らないが、本作の作りでは続編は難しそうではある。

【追記 2020.10.】

一年半前の封切り作品がもう叩き売り廉価版になっている。
他にもあったので興行的に転けた本作だけが捨て値にされた訳ではなさそうだが…

劇場で観たが、“何で転けたか”を検討してみたくて買ってみた。
改めてDVD鑑賞。
ううむ…
馴染みのある俳優はエージェント・スミス、エルロンドのヒューゴ・ウィーヴィング位。
ヒロインの女の娘もどちらかというと日本人ウケしそうにない容姿。

劇場の大画面で観たときには、それなりに良いと思ったのだが…
改めて鑑賞すると、一寸なぁ…

スピード感溢れる展開
 =端折りすぎのてきとーな進行

ワクワクのアクション
 =まぁ、こんなもんだったか

まるで戦争映画のお手本のような総攻撃と味方達の大活躍
 =冷静に観ると余りに類型、あまりにお手軽

心を失った物が愛を取り戻して永久に旅立つ感動シーン
 =いや、わかんなくはないんだけどさ…

こりゃ転けるのも仕方ないな。
やっぱり映画は映画館のでかいスクリーンで観て騙される物だな。
(でも、2度目以降3度4度観たくなる映画でないとな)

ごめん、これB級以下の駄作だわ。


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