GBのアームチェアCinema見ist:国宝

国宝

国宝


監督 李相日
脚本 奥寺佐渡子
原作 吉田修一『国宝』
出演 吉沢亮/横浜流星/高畑充希/寺島しのぶ/森七菜/三浦貴大/見上愛/黒川想矢/越山敬達/永瀬正敏/嶋田久作/宮澤エマ/中村鴈治郎/田中泯/渡辺謙
音楽 原摩利彦
主題歌 原摩利彦 feat. 井口理「Luminance」
撮影 ソフィアン・エル・ファニ
製作 2025

2025.6.8.鑑賞


席はいつもカミさんがリザーブしてくれるのだが、劇場によって入場料がかなり違うという。
夫婦50割とかシルバーとか割引手段は色々あるが、一番安い組み合わせでと。
二人で最大500円以上の差が出る。
安いとこへね。
まぁ、当然であろう。
長尺なので上映時刻がなかなか…
昼からだというのでゆっくり朝寝。遅めの朝食を摂って一休みするともう家を出る時間。
今日も下り電車に乗る。

本日の作品。

長い長い上映時間174分。3時間を越える大作。
飽きるか、寝落ちするか…
いや、ケツが痛くなっただけで、3時間完走できた。

李相日。
過分にして存じ上げなかった。
69 sixty nine (2004年)
スクラップ・ヘブン (2005年)
フラガール (2006年)
悪人 (2010年)
ふぅん…結構作品見てるな、私。

美しい作品である。

撮影、ソフィアン・エル・ファニ(1974年1月28日)はチュニジアのカメラマンなんだ…
どんな人が撮ったのかと思ったが、そうか、日本人じゃなかったのか。何となく納得させられる絵作りだった。
なんとも“ホンモノ”の歌舞伎を観に行きたくなった。

作品としては…
おっさんには登場人物の特定が出来ず流れに乗るのに苦しんだ。
爺ぃや女性、中年以上男性は完全特定出来るのだが、主人公達、子役も含めてみんな同じ顔に見えて仕方が無かった。
ミリネジとインチネジは一見しただけで区別できるのだが…
興味が持てないモノの判別は難しいんだなぁ。

ナレーションなしでぐいぐい話を進める手法はまぁ見事と言えば見事だが、一瞬のテロップで年月を飛ばすのは一寸なぁ。(よくある手法だが。)
作中女性の扱いも気になった。
歌舞伎役者達は極めて注意深く重厚に描かれているのに、脇の女性達はあまりに軽くテキトー。
芸のためなら…のオトコの世界なので仕方ないのか。

巷間評判は高いようだ。でもその多くは主演俳優のファンなんだな。
仕方が無いことだが、それを抜きにしてもこれは秀作と言っていいんだろうな。

とにもかくにも美しい作品である。
それだけでも3時間ケツの痛みに耐える価値はある…かも知れない。
映像美と雰囲気だけでもお買い得かと。

そうそう、年代ごとに出てくる自動車がかなり気を遣って選ばれていた。
女性脇役が乗る車もキャラクターにピッタリ。
相当車好きがスタッフにいたんだろうねぇ。



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