GBのアームチェアCinema見ist:空母いぶき

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空母いぶき

監 督 若松節朗
脚 本 伊藤和典/長谷川康夫
出 演
西島秀俊/佐々木蔵之介/本田翼/小倉久寛/高嶋政宏/玉木宏/戸次重幸/市原隼人/堂珍嘉邦/片桐仁/和田正人/石田法嗣/平埜生成/土村芳/深川麻衣/山内圭哉/千葉哲也/金井勇太/加藤虎ノ介/三浦誠己/工藤俊作/横田栄司/岸博之/渡辺邦斗/遠藤雄弥/橋本一郎/俊藤光利/山田幸伸/綱島郷太郎/袴田吉彦/井上肇/藤田宗久/中井貴一/村上淳/吉田栄作/佐々木勝彦/中村育二/益岡徹/斉藤由貴/藤竜也/佐藤浩市
音 楽 岩代太郎
原 作 かわぐちかいじ『空母いぶき』
製作年 2019


原作原理主義者、ミリヲタ、ウヨ諸氏の間では些か評判が宜しくないようだが、取り敢えず、観てきた。

同名漫画を原作としているものの、敵国は「国籍不明の船団」、空母いぶきに女性ネットニュースの記者が乗り込む、など原作マンガと異なるオリジナルストーリーである。

ちなみに私は原作未読である。

結論から言おう。
日本映画、予算がないのにこんなにギャラ高くつきそうな名のある俳優を沢山集めて大丈夫なのかいな、と言うのがパンフレットを開いた最初の感想。

で、本編。
原作未読が幸いした。
これはこれで良いんじゃないの?
戦闘とその前後の緊迫感はなかなかのモノ。
叩かれていた女性記者の存在も悪くないんじゃないの?
なんでこのシークエンスが必要?と感じたコンビニ界隈の描写、巷の存在の代表として描かれていたとしたら、やっぱりあった方が良いのか。
中井貴一、実は某国の工作員…と言う展開では無かったが。

落としどころから言えばラストも「日本映画」としたら、こんな所に落ち着かざるを得ないのかな。

自衛隊関係者、ミリヲタ諸氏から色々言われていた海上自衛官が軍艦旗を付けていない(日の丸だったね)は、やはり一寸違和感もある。
まぁ、これも忖度。

俳優に予算を割きすぎて、肝心の戦闘シーンが少々ショボい?とは言いますまい。

日本の国防と自衛隊のあり方を再考させる映画になっていたと思う。

事前宣伝にもなってしまった感のある、総理大臣の設定だが…

いやいや、こんな総理大臣がいてくれたらこの国はもっと…(以下略)
自衛隊の装備

航空機搭載型護衛艦 いぶき DDV-192
護衛艦 あしたか(架空のDDG-190イージス艦)
護衛艦 いそかぜ(架空のはたかぜ型3番艦DD-183亡国のイージスにも登場※1.)
護衛艦 はつゆき(実在DD-122 2010年6月25日退役)
護衛艦 しらゆき(実在DD-123 2011年練習艦TV-3517に艦種変更後2016年退役※2.)
潜水艦 はやしお(実在SS-585 2008年練習潜水艦TSS-3606に艦種変更後2011年退役※3.)
 ※1.作中ではイージス艦DDG-161
 ※2.作中では実在の艦と番号が異なりDD-124となっていた
 ※3.映画に登場したのは“りゅう”型、SS-515
RF-4EJ偵察機(言わずと知れた実在のファントム偵察機型)
F-35JB(B型は艦上運用を考慮したF-35のSTOVLタイプ。JBは日本仕様の架空の型式)

原作設定(Wikipediaより)

自衛隊初の航空機搭載型護衛艦。分類上は軽空母となる。新設された第5護衛隊群の旗艦である。
艦名は第二次世界大戦中、マル急計画により設計変更されたものの、未完成のまま終戦を迎えた幻の空母「伊吹」にちなむ。建造中はコードネームの「ペガソス」の名で呼ばれていた。
設計はヘリコプター搭載護衛艦「いずも」を改良したものである。大きな特徴としては、日本初のスキージャンプ式の飛行甲板の採用がある。
艦載機はF-35JBが15機のみ配備されているが、これは専守防衛を鑑みて、航続距離の長い対地攻撃型ではなく、あくまで対潜水艦用であると説明するためである。
対空兵器はベース艦である「いずも」同様、他の護衛艦と比較して少なく、SeaRAM2基とファランクス20ミリCIWSだけであり、艦隊の防衛は随伴する護衛艦に任されている。


「いぶき」の名は、旧帝国海軍が改鈴谷型重巡洋艦として建造していた重巡洋艦「伊吹」を、建造途中に空母へ変更した空母「伊吹」にちなむ。
結局、終戦までに完成することなく戦後1946年に解体処分されのだが。


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