GBのアームチェアCinema見ist:ハンターキラー 潜航せよ

Green Book

ハンターキラー 潜航せよ(原題:Hunter Killer)

監 督 ドノヴァン・マーシュ
出 演 ジェラルド・バトラー/ゲイリー・オールドマン/コモン
脚 本 アーン・シュミット/ジェイミー・モス
音 楽 トレヴァー・モリス
原作 ドン・キース/ジョージ・ウォレス『Firing Point:ハンターキラー 潜航せよ(ハヤカワ文庫)』
製作年 2018
製作国 米

mixi日記のタイトルを「ろ…撈海」(海底・海中の沈積物・浮遊物などを採取すること。)とした。

「陋狭」(むさくるしくてせまいこと。)という標題も考えたが…
どうやら本作にそれは当てはまらない。

 潜水艦モノに外れなし
 そこは、音だけが《見える》戦場

「潜水艦モノに…」は映画ファンの常套句だが、本作ではキャッチフレーズに使われている。

それにしちゃ上映館が少ないな…
と思ったら、どうやらアメリカでは転けたらしい。

事前に全く情報を入れなかったので、そんな事は知らなかったのだが。

ジョージ・ウォーレス、ドン・キースの小説を原作にしたミリタリーアクション。
消息を絶ったアメリカ海軍原子力潜水艦の捜索に向かった攻撃型原子力潜水艦。

本作は米国防総省&海軍が全面協力の漢祭り♪
オチャラケ無し、お色気無し。
潜水艦乗組員に女性がいたりするのはご時世。だから、潜水艦の体臭むんむん臭う感じも無し。
緊迫のシーンも、広く快適そうな艦内でなんとなくね…
ここしばらく本気の潜水艦モノが無かったのは、現実の潜水艦のリアルに映画が追いつけなかったからだと言う。

本作は「潜水艦の今」に迫る作品で潜水艦が主役級だが、決して潜水艦映画ではない。

内容ははっきり言ってご都合主義満載の“娯楽映画”。
荒唐無稽でハチャメチャ。

だからなんだ?
楽しくなければ映画じゃない!

これはもう、迫力と切迫の怒涛の迫力!
とにかく、カッコイイ!エンディングも格好良すぎる位格好いい。

海の男の矜持や師弟の絆、男の命を賭けた友情も描かれ、熱い熱い“男の映画”。
第三次世界大戦の危機と闘う「たった1隻の」米海軍所属の潜水艦と「たった1チームの」特殊部隊。

本格ミリヲタはどうか知らないが、フォーマンセルのNAVY SEALsの輸送機(機種は同定できず)による敵地侵入、艦載F-35とF/A-18の出撃と、陸海空全部楽しめる。
潜水艦モノかと思いきや、SEALsとの共同作戦というサービスセット。潜入・脱出は手に汗握る熱さ。
物語はアメリカ人「だけ」にとって都合よく改変され美化された、予定調和。まぁ、言ってみればコミックス以下だが、名作と言われる古き良きミリタリーアクションなんて、もっと単純明快だったはず。
ツッコミ所満載だが、細かい事には目をつぶるのが吉。映画なんてそういうモノだ。

しかし、クライマックス…戦艦ポチョムキンかよ…

制作は中国・アメリカとイギリス。
スポンサードを中国に頼らざるを得なくなった映画大国が一寸哀しい。

さぁ、邦画「空母いぶき」にも期待…して良いのだろうか?



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