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ホビット 思いがけない冒険

ホビット 思いがけない冒険 原題:The Hobbit: An Unexpected Journey

監 督 ピーター・ジャクソン
出 演
マーティン・フリーマン/リチャード・アーミティッジ/イアン・マッケラン/アンディ・サーキス/ケイト・ブランシェット/イライジャ・ウッド/クリストファー・リー
脚 本
フラン・ウォルシュ/フィリッパ・ボウエン/ギレルモ・デル・トロ/ピーター・ジャクソン
原 作 『ホビットの冒険』J・R・R・トールキン
音 楽 ハワード・ショア
製 作 年 2012
製 作 国 米


ホビット 思いがけない冒険敢えて鑑賞前に一切の情報を遮断して劇場へ向かった。

封切り二日後の日曜日だというのに朝一番(9:30開映)の回は着席率数割のガラガラであった。

昼過ぎに外に出ると劇場ロビーは大変な人であったが…

多分、殆どはワンピースや仮面ライダー、妖怪人間の客層と思われる。


さて、本編。
事前情報を一切持たないで見たので映画の尺も知らず、いや、長い映画なのか?どうやってエンディングに持ち込むのだ? と思っていたら、実は…

“ホビット”(The Hobbit)は、2012年から2014年にかけて公開される三部作の予定…なのだそうな。

第1部“ホビット 思いがけない冒険”(The Hobbit: An Unexpected Journey)
第2部“ホビット スマウグの荒らし場”(The Hobbit: The Desolation of Smaug)
第3部“ホビット ゆきて帰りし物語”(The Hobbit: There and Back Again)

ホビット 思いがけない冒険 “ホビットの冒険”は言わずと知れたJ.R.R.トールキンによる児童小説。
あの“指輪物語”の前日譚。

私がかつて読んだのはこれ。

ホビットの冒険 オリジナル版
J.R.R.トールキン(著, イラスト)/瀬田貞二(訳)

単行本: 528ページ
出版社: 岩波書店 (2002/12/7)
ISBN-10: 4001156792
ISBN-13: 978-4001156799
発売日: 2002/12/7


発売日が2002年となっているが、これは重版の日付であろう。
もっとずっと前に読んだ気がする。まだ本棚の奥にあるはずだから、あとで奥付を見ておこう。
Amazonの書誌でも分かる様に500ページそこそこの短い話である。

評論社版の文庫「新版 指輪物語」が2〜300ページで全10巻(そのうち1巻は追補編なので実質9巻)、旧版単行本が確か6巻(最初に私が手に入れた頃は「補遺篇」は出版されていなかった…確か)と言う元々長大で原作も三部作の「指輪」が映画三本に収まったのだから、そのまま映像化するなら、この短いフロドの叔父さんの物語、長尺の一本に収まるのではないかと勝手に思っていた。

そこはそれ、超ヲタクのピーター・ジャクソン。
あの“指輪物語”をマニアも納得の映像に仕上げた男である。

原作者のジョン・ロナルド・ロウエル・トールキン(John Ronald Reuel Tolkien 1892年1月3日 - 1973年9月2日)は、英国の文献学者、作家、詩人、大学教授で、なによりも“ホビットの冒険”とその続編“指輪物語”、“シルマリルの物語”の著者として知られている。
(他にも同じ世界観の魅力的な短編などいくつもあるが…)

本編の原作“ホビットの冒険”(The Hobbit, or There and Back Again.)は、1937年9月21日に出版された作品である。
この年代であるからして、現代の感覚からすれば実に長閑でおとなしく、ゆったりした物語ではある。
子供向けで比較的(表面的には)単純な中編物語を、ヲタ・ピーター・ジャクソンは原作の風味を殺さず、スリリングで速度感溢れる壮大なアドベンチャーに仕立て上げた。

そうそう、そう言えば思い出した。
本作、当初は“思いがけない冒険”、“ゆきて帰りし物語”の二部作として製作が進められたと伝えられていた。
結局最初の一本を取り終わった頃には、このままでは到底二部作では収まらないという事になったのだろう。
2012年12月14日に公開された第1部“思いがけない冒険”に続いて、第2部“スマウグの荒らし場”は2013年12月13日、第3部“ゆきて帰りし物語”は2014年7月18日にそれぞれ公開予定だそうだ。

別に立体映像でなくても良い、と言うよりも立体映像は暗くて画面が不自然で疲れるし、本編に集中しがたいので、出来れば2Dで、と思ったが、都内では2D上映館はない様だ。
仕方がないので個人的には一番違和感が少ないReal3Dで鑑賞。

いや、3Dの技術も向上した。

思ったより映像は明るいし、無駄な飛び出しはないし、立体感もそこそこ自然だし…
この程度なら3D鑑賞も悪くないかな。

映画本編については、三部作の最初なので、まだ多く語るべき事はない。
ただ、オタク・ピーターの作風は多くの指輪フリークスに受け入れられているし、原作好きにとって違和感は少ない。
音楽もなかなか行き届いていて良いし。

イアン・マッケランはもう完全にガンダルフそのものだし…

まぁ、「観とくしかない」作品なんだろうなぁ。

作中のセリフと地図の文字で一つ気付いた…
昔から「軽井沢かよ!」と思っていた「離れ山」、ロンリーマウンテンなんだよね…
ビルボやガンダルフが目指した所とスナフキンが愛した所は一緒だったのか…

雨に濡れ立つ
おさびし山よ



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