GBのアームチェアCinema見ist:銀河鉄道の父

銀河鉄道の父

銀河鉄道の父


銀河鉄道の父 監督 成島出
脚本 坂口理子
原作 門井慶喜
出演 役所広司/菅田将暉/森七菜/豊田裕大/坂井真紀/田中泯
音楽 海田庄吾
主題歌 いきものがかり「STAR」
製作 2023年


久々孫達がいない休日。
じゃ、午前中は映画に行かれるぢゃん?
とカミさんに言ったらこれを提案してきた。
うん、これ、観たかったヤツ。

今年2023年は宮沢賢治没後90年なんだね。


原作は『小説現代』に2016年10月号から2017年7月号にかけて掲載され、加筆を経て2017年9月に講談社より単行本が刊行された、第158回(2017年下半期)直木三十五賞受賞作。


初日朝一の回、入りは6〜7分。
まぁ、アニメじゃない邦画じゃこんな物か。

終わってロビーに出ると大行列。
やっぱりアニメ。
そのお陰で早く観ないとフツーの作品はとっとと上映終了してしまう。

賢治の食卓

先日wowwowで作られた連続ドラマ、Jcomで一挙放送された物を見た。

原作 魚乃目三太
脚本 池田奈津子
監督 御法川修
出演 鈴木亮平/石橋杏奈/山崎育三郎/市川実日子/柳沢慎吾/おかやまはじめ/竹財輝之助/井之脇海/犬飼直紀/神野三鈴/平田満
ナレーター 井之脇海
音楽 サキタハヂメ

このTVドラマ、鈴木亮平はあまりに賢治の印象とかけ離れているのだが、そこそこ楽しめた。
これは原作が漫画らしい。
ここでの賢治の父親は平田満が演じていたが、大正の地方都市、質屋のオヤジ感はなかなか良かった。

このTVドラマの父親像とはかなり異なるが、“偉人宮沢賢治”が実はダメダメのヘタレ男であるという本作(映画)の描き方と溺愛オヤジ役所広司はなかなかのマッチングかもしれない。
(まぁ、我が敬愛する賢治がかなりやばく危ない人物だったというのは既知の事実だが。)


賢治の食卓/銀河鉄道の父


TVドラマ版では音楽教師である妹トシがバイオリンを弾くシーンが余りにお粗末(おっかなびっくり持っているだけ)で興ざめしたが、本作では賢治(菅田将暉)がセロ(チェロ)を弾くシーン、ちゃんと指が動いていたので一安心。(勿論音は吹き替えだろうが、練習したそうだ。俳優なら当然だが。)

そんなこんなで映像美だけでもこれはチケット買って惜しくない作品。
作中に2回描かれる葬送のシーンは美しい。
野を渡る葬列に参加したことがある身にとってはことさら美しい。

エンディングの“いきものがかり”はともかくとして、そこに連なる銀河鉄道のシーンは秀逸だ。(写真を探したが出てこなかった。流石にただで見せるには惜しいか。)



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