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DUNE

DUNE/デューン 砂の惑星(原題: Dune: Part One)

監督 ドゥニ・ヴィルヌーヴ
脚本 エリック・ロス/ジョン・スペイツ/ドゥニ・ヴィルヌーヴ
出演 ティモシー・シャラメ/レベッカ・ファーガソン/オスカー・アイザック/ジョシュ・ブローリン/ステラン・スカルスガルド/デイヴ・バウティスタ/スティーヴン・マッキンリー・ヘンダーソン/ゼンデイヤ/張震/シャロン・ダンカン=ブルースター/シャーロット・ランプリング/ジェイソン・モモア/ハビエル・バルデム
音楽 ハンス・ジマー
原作 フランク・ハーバート『デューン砂の惑星』
製作 2021/米


観たい映画が幾つかある。
カミさんに話をしたら、意外にもこちらには興味がなさそう。
んじゃ、一人で行こう。
昨日調べたら上映館は減っているものの朝二番に掛けている館がある。
(上映館が減っている… ここで何か気付くべきだった。)

何の間違えか、昨日調べた館に直行したら、プログラムにない。
発券のオニイサンに訊いても要領を得ない。
いや、多分私の間違えだろう。とっとと別の館に行く。
この辺りには徒歩数分の間隔で3軒のシネコンがある。
多分、隣ではなくその向こう。

上映館にたどり着き、予告編開始直前にシートに滑り込む。
果たしてその映画は…

タイトルバックにDune“Part One”とある。

原作は
『デューン砂の惑星』(1965年)
『デューン砂漠の救世主』(1969年)
『デューン砂丘の子供たち』(1976年)
『デューン砂漠の神皇帝』(1981年)
『デューン砂漠の異端者』(1984年)
『デューン砂丘の大聖堂』(1985年)
と言う長大な物語。
多分、第一作を映像化しそのままシリーズに持ち込む腹なのだろう。

開映後数分で瞼が垂れてきた。
20分もしないうちにサキュバスの群れの襲撃を受ける。
睡魔が大挙して泳いでくるスイマ〜セン!

なんだこれは?

たたた…退屈極まりない。

本当に一体何なんだろう。
「原作に忠実」という話を聞いていたが、1965年、56年前の感覚でそのまま作っているのか?
翻訳家矢野徹は偉大だったのだ。

壮大な仮想空間が展開されるのだが、キャラクターにも役者にもその背景にも構造物にも魅力を見いだせない。メカニック造形にも観るべき物は全くない。
アクションシーンになっても睡魔の団体は去らない。
銀幕に集中できないまま10分おきに猛烈な眠気が襲ってくる。

だるいだるだるい…

何ともだが、こう言う作品に限って

ながいながいながい…

なんと2時間半を越える。(公称155分)
眠気と戦いつつ早く帰りたいと座席に拘束されたのは多分生まれて初めての映画好きであった。

(上映館が減っている… ここで何か気付くべきだった。)

さくっと見ると表に見える評価はなかなか高いようだが、公開一月経っていないのに「上映館が減っている」と言うのは、実際の観客がどう評価しているか、と言う事なのだろう。

過去にも同原作の映像化はあったが、大して話題にも上らなかった。
“古典的名作”それもSFと呼ばれる文章を映像化することがいかに難しいかという話だろう。

まぁ、鑑賞しないで「観なかったことを後悔」するより、観てがっかりして置いた方が映画ファンとしては気持ちが楽になるので、こんな日があっても良いか。


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