GBのアームチェアCinema見ist:僕のワンダフル・ライフ
僕のワンダフル・ライフ(原題:A Dog's Purpose)
監督 ラッセ・ハルストレム
脚本 W.ブルース・キャメロン/キャスリン・ミション/オードリー・ウェルズ/マヤ・フォーブス/ウォーリー・ウォロダースキー
出演 デニス・クエイド/ペギー・リプトン/K・J・アパ/ブリット・ロバートソン/ジョン・オーティス/ジョシュ・ギャッド
音楽 レイチェル・ポートマン
原作 W.ブルース・キャメロン『野良犬トビーの愛すべき転生』
製作年 2017/米
あんまり期待していなかった作品なのだが…
やられたね。
平日一番上映、ほぼ貸切状態で良かった。
もう、まるっきり劇場予告編で全てが語り尽くされちゃってる感がある作品だから、話の展開や結末は初めから分かっているし。
お話は至ってシンプル。
これでもかの犬好きの心証に訴える、犬視点の映画。
犬が好き、犬を飼っている、かつて犬と暮らしたことがある(私だ)なら、多分、筋を知っていてもラストシーンが解っていても…泣く。
それは哀しいからではなく、あぁ、本当にありがとう。
A Dog's Purpose(犬の目的)
Be there, now!(今一緒に居る幸せ)
それなんだな。
エンディングが、ここで来る、あの予告編で見たシーンは、多分この次、完全に読めてしまうのだが、実は、読めてしまった時点で目が潤んで鼻水が垂れ始めた。
完全に予測していたにも関わらず見事に感情が準備をしていたという感じ。
邦題は、これどうなんだ?と思っていたが、つい「ワンダフルな映画!」と言ってしまいそうな自分がいた。
犬と出会う少年が青年になって老境にさしかかる…
その年代ごとを演じる役者が印象の同一を持っているのも凄く良い。
1960年代からそれぞれの時代に合わせたファッションや風物の移り変わりや流行っていたポピュラーソングもなかなか魅せてくれる。
主人公が彼女と出会った時の“四月になれば彼女は”なども、もうその先に起きることを予測させてしまう使い方なのだが、これに関しては音楽でストーリーの先語りをされてしまっても不快感はない。
そのシーンで「あぁ、やっぱり、そうなんだ」と。
そしてラストでその事象は…
大人になっても恋する気持ちは素敵だ。
犬映画なのだが、これは犬をキューピッドにした素敵なオトナの恋愛映画。
なかなかの佳作だが、期待しすぎずに観るのが吉なり。
原作では、ベイリーがイーサンの死を看取って1作目の本作は終わりになり、第2作:A Dog's Journeyへと続くらしい。
(映画とタイアップでダブルカバー仕様になっている。)
映画館の帰りに原作を買ってきてパラパラとめくってみたが…
これ、訳が今一だなぁ。
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