GBのアームチェアCinema見ist:ブレイブ・ストーリー

ブレイブ・ストーリー

ブレイブ・ストーリー

監  督 千明孝一
音  楽 JUNO REACTOR
主  演 松たか子
助  演 大泉洋/常盤貴子/ウエンツ瑛士/今井美樹/田中好子/伊東四朗/樹木希林
製 作 年 2006
シナリオ 大河内一楼
原  作 宮部 みゆき(「ブレイブ・ストーリー」角川書店刊)


三男のオーダーで見てきた。
個人的には殆ど興味なかったのだが…
絵柄もあまり魅力的だと思えないし。
主人公と同じ年の息子には何か思うところがあるのかも。
彼は一応、原作を読んだようである。

原作、宮部みゆき。この人も引き出しが多い作家のようである。
カミさんがファンらしい。
「カタカナ名前が苦手」と宣うカミさんは、恐らくこの人の時代物が好きなのであろう。
いつか読んでやろうと思いつつ、しかし、カミさんは仲間内で本を回覧するらしく、彼女が読み終わった頃にはその本は家にない。
で、私が読んでいるのは「幻色江戸ごよみ(新潮文庫)」一冊のみ。

で、映画・ブレイブ・ストーリーであるが…
うーん…
宮部みゆき、ゲーム好きだとは聞いていたが、こんな作品本当に書いてるの?
映画尺に合わせる脚本だと、当然文庫3巻に渡る原作を相当端折っているのだろうが、これはちょっとな…

ファンタジーをなんでもアリの空想世界という捉え方だけで、本当になんでもアリにしちゃえば、それが幻想物語だって?
うううーん…
剣と魔法と龍が出てくれば、それでファンタジーだってか??
何だかなぁ。

幻想世界に主人公を放り込む手順さえ決めてしまえば、後は何をやっても許される、と言うか、何の脈絡も無しに既存の空想冒険物語の美味しい所総取りってかい?
それも、もう出来合いのお総菜の如く、類型的な形状模写のオンパレード。
筋書きそのものも、ズルして最初からアイテム全て持ってて不死身のキャラクターで大急ぎ駆け足でエンディング目指すRPGの様で、速度感だけでただ飽きないという以外に何のカタルシスもない。
そもそもその幻想世界への導入の手順ってのがあまりと言えばあまりだし…
こちらはあまりにおどろおどろしすぎ…

映像は綺麗である。と言うか綺麗すぎ。
誰が作っても同じ、マット絵風のCG…

そして何より、全てのキャラクターが何とも魅力に欠ける。

評価は…何とも言えない…評価対象外か。

一度原作を読んでみないとな。



return目次へ戻る