GBのアームチェアCinema見ist:バッド・ランズ

バッド・ランズ

BAD LANDS バッド・ランズ


監督 原田眞人
脚本 原田眞人
出演 安藤サクラ/山田涼介/生瀬勝久/吉原光夫/大場泰正/淵上泰史/縄田カノン/前田航基/鴨鈴女/山村憲之介/田原靖子/山田蟲男/伊藤公一/福重友/齋賀正和/杉林健生/永島知洋/サリngROCK/天童よしみ/江口のりこ/宇崎竜童
原作 黒川博行「勁草」
音楽 土屋玲子
製作 2023



-これまでのお話-

金曜の夜のこと。

「映画観に行く?」
へぃへぃ、勿論。

何を見に行くか全く知らなかったが。原田眞人かぁ。

安藤サクラ、好きなのでい〜のだ。

そして上映中カミさんに緊急連絡が入り、生まれて初めての「映画途中退席」。

早口の大阪弁セリフが聞き取りにくく、何とか慣れた頃、いよいよクライマックスで脱落。
その日、日付変わって暫くして孫4号誕生。
良かった良かった。

しかし、あ〜映画の結末が知りたい。

-ここまで-

カミさんもかなり気になっていたらしく…

「リターンマッチする!」

前回と同じスクリーン。
スクリーン小さい…
前回は最終上映でガラガラだったが今日は夕方からの回。
結構一杯。

連休映画鑑賞三連発。
昨日観た“アナログ”もそうだったのだが、本作も実は“ジャニ映画”なのであった。
“あの”体術ジャニも殆どカメオのようにちらっと顔を出している。
(友情出演だそうで、クレジットには記載されているが。)
助演の山田くんファンであろう女の子は「なになに〜イミわかんなぃ〜〜」映画であったかも知れない。
山田クンの生ケツは喜ばしかっただろうが。

原作があり、翻案で主人公の性別が変更されているが、これは正にジャパニーズ・シネ・ノワールだ。
エンディングは清々しい早朝なのだが。

いや、二度の座席を確保して観直して良かった。
これは個人的にはかなり評価が高い作品である。

最近の映画は静謐を目指しているのだろうか?
本作も“劇伴”と呼ばれるBGMがダラダラと流れたりはしない。

静かなそして暴力的場面も自然音で構成される。
そして、時折挿入されるバイオリンによるバッハ(サラバンド)が何とも印象的だ。
大阪の雑多混沌とした貧民窟で背景に流れるサラバンドはひときわ美しい。
大阪という舞台設定も本作に強烈な色を添えている。

宇崎竜童は格好良かったし、山田クンのラストも哀しげで良かった。

やるな、原田眞人。


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