近畿支部建築家資格制度実務委員会委員長殿


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記載者:安達治雄 on December 01, 1999 at 00:34:47:

近畿のBBSがいつもつながらない(タイムアウトする)ので、こちらに書きます。

JIAnews12月号の西部さんの「近畿支部の建築家資格制度」を拝読し、「二重構造ではない」とのお説にほとんど納得しつつも、3点の感慨を持つにいたりました。
それに言及する前に、5月14日付けの「制度(案)の解説冊子」や「関東甲信越支部での説明会のリーフレット」に綴られた西部さんの精緻な文章には(私のごときが申し上げるのも僭越ですが)力強い説得力があり、読む会員皆が感銘を受けるメッセージと存じ、最大の敬意を表する次第です。
そこに表明されているとおり、自主認定で失うものは何も無いこと、第三者認定と矛盾しないどころか準備的に平行して用意すべきこと、「他の支部もこれに呼応して自主認定制度を立ち上げ全国規模で運用できるようにならなければ孤立無援になってしまう(主旨)」こと、そして私が思うにこの運動がJIAの存在意義の核心にかかわること、・・・思案を繰り返すほどに実感が深まる所です。

1.さて、「二重構造」の件ですが、せっかく日本で初めての建築家職能に係る制度なのですから、一般外部の理解を得やすいものにして頂ければさらに快挙なのに(!)、と思い入れてしまいます。
つまりお説のとおり、現時点での「日本建築家協会」の「建築家」と、この登録制度の「建築家」とは、質的に(カテゴリー的に)違うので、確かに内容的には「二重構造ではない」のです。・・・ですが、一般外部の人たちがはじめてこの「建築家資格制度」という名称を耳にした時にそこまでの直感的理解を得られることを望むには、この「建築家資格制度」という単語がレトリックとして戦略性に欠けるように思われるのです。(以前個人的には元会長にお伝えした事あり)
言葉としては二重であることは否めません。せっかくの素晴らしい営みにブレーキとなる大きな要素です。
そこで、(いまさら中国流に「建築師」でもないので)「登録建築家」と「建築家」とに、必ず呼び分けることにしたらいかがでしょう。・・・貴支部の制度解説のフローチャートの頂上に「建築家への道」とあるのは、一例ですが「登録建築家への道」と直して頂いた方が良いのではないでしょうか?・・・ぜひお願いしたいところです。

2.次に、やはり多くのJIA会員が「賛同するが支部を跨いでまで登録はちょっと・・」となる最大の理由は5万円という金額でしょう。JIAnewsにて西部さんが「年間72,000円という高額なJIA会費」と述べられていて、なおかつ、この72,000円が原因で退会者・休会者が増え、新規入会者も少なく、かつ入会者が大手事務所に偏っているのが現状です。

3.最後に、以前 JIA on the WEB でも申したのですが、この制度の「実務訓練」と「継続教育」を、認定制度のフェーズとしてでなく、「JIA会員である事の要件」とするようにすれば、対外的にすっきりできるのではないでしょうか?
つまり、UIA協定に準拠した実質的な自主認定を、制度を名乗らずに会員要件とすれば、本部も監督官庁に遠慮せずに済むし、会員の自覚も向上するのではないでしょうか?
再掲させて頂ければ、『一般名詞としての「建築家」では社会に担保し得る内容がない、それなら日本建築家協会正会員であること自身には担保内容が無いのだろうか?・・・むしろ、社会に担保し得る能力を持つ設計者(つまりそれが「建築家」)のみの集まりがJIAであるというのが解かり易いでしょう。』という感想は、やはり私のような若輩層の浅学の産物なのでしょうか?
「制度という形態」の方にも戦略的な意味があるのかも知れませんが、抵抗感の要因でもありましょう。その抵抗感を乗り越えることに意味がある、という考え方もあり得ますが。


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