記載者：高木つねひで on May 06, 2105 at 22:36:13:
JIAでは、2004年度の新入会員の会費を36,000円にしました。2005年度からは全ての会員が36,000円になります。この会費改定には、じつは会員2,000人増の前提が必要でした。計画では2004年度に1,000人増やし、そこで生じる黒字を2005年度に繰り越して、2005年度に会費減収で発生する赤字は、繰越金を食いつぶしながら、さらに1,000人増やして乗り切るはずでした。
しかし、2004年度の入会者は400名、いっぽう退会者が200名を越え、じっさいの会員増は200人も満ちません。さらに退会者予備軍といえる会費未納者が250名に達しました。2005年度の大幅な会費減収に備えて黒字で繰り越すどころか1600万円の赤字決算となり、1300万円の損失で繰り越します。
この状態で2005年度会費を36,000円にするのは自殺行為です。2004年度が会費収入2億2000万円で1600万円の赤字なのに、2005年度では会費収入が1億5000万円となり、さらに7000万円の減収となります。
この状況を見越して、これまで問題にされながら改定されなかった「地域会設置基準」が12月に改定されました。これまで問題視されていた地域会での会費徴収を認める内容でした。このタガが外されたことで、各地域会では独自に会費を徴収する方向に動いています。これは組織崩壊に向かっているようです。
今年大学に進学した娘に「JIAが会員を増やすために会費を半分にしたのに会員が増えず困っている」と話したら、こう言われました「それって、新入会員に失礼じゃない?」
本部役員や支部、地域会のさまざまな思惑の中で、共通して欠落しているのは、新入会員をJIAとしてどう迎えるかという視点です。JIAに入会したところで、いったいどういうメリットがあるのでしょう。何もしなければ、ただ会報誌が送られてくるだけです。JIAでのメリットは、部会や地域会の活動に参加することで得られるのだと思います。部会費や地域会費を徴収するのは、会員が参加するための敷居をますます高くすることに他なりません。
これまでJIAに払っていた72,000円が36,000円になって、地域会でお金を集めて活動したほうが自由でいいと考える皆さんは、間違っています。JIAに入会したものの地域会活動に参加するのにさらに会費を取られる新入会員の視点で考えてみて下さい。
会員が退会し減少していくのは、明らかに高齢化によるものです。これを食い止めることはできません。今後、間違いなく毎年250名ほどの会員が退会していきます。JIAという団体が存続するためには、30代、40代の入会者が必須なのです。今、私たちが最も取り組まなければならないのは、若い会員たちの活動の場をいかにつくるかということです。