建築家の皆様へ


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記載者:福岡市桧原葬祭場保存会 会長:轟 宏 on November 19, 2103 at 18:32:29:

福岡市桧原葬祭場は1980年に竣工。以来、多くの市民の「生」の最後の尊厳を支えてきています。また優れた建築に贈られるBCS賞等も受賞、厳かな中にも悲しみに沈む家族への癒しの工夫がちりばめられた名建築でもあります。今、福岡市は、たった24年前に建てられた、優れた建築である葬祭場を全面的に取り壊し、新葬祭場を建てようとしています。不思議なことに、計画策定初期の建物総合調査では、「建物は十分、使用できるが、設備は老朽化している」と市が委託した設計の専門コンサルタンツからも報告されているのです。つまり、「設備を更新すれば十分に今後も利用でき、建築としての寿命になど決して達していない」と福岡市にアドバイスしているのです。
私たちは葬祭場の見学会を行い、あらためて現葬祭場の良さを実感し、このような優れた建物を失うのは福岡市民にとって損失であると認識し、
@市民の財産である優れた建物を簡単に取り壊さない。
A寿命に達していない建築を取り壊すようなもったいないことをしない。
B税金をムダに使わない。
C限りある資源エネルギーをムダに消費しない。   
D 循環型社会の形成につながる現施設の再利用を考える。
私たちの会は、上記5項目を基本的な合意事項とし、葬祭場の全面建替え計画を中止し、リファイン(改修増築)案を推進する目的で、活動しています。
ところで「寿命に達していない、市民の貴重な財産である優れた建築を、簡単に壊して建替えること」に対して、一番憤りを感じられるのは、建築家の皆様ではないでしょうか。皆様は常日頃、たゆまぬ研鑚を重ね、少しでも良い空間・よい環境、そして、より文化的な都市を創らんと日夜を押して設計業務にまい進されているのではないでしょうか。各時代の建物があり、各時代の歴史・文化が感じられる多様性豊な都市・福岡市に成熟してもらいたいと願い、私たちも皆様の設計活動に対して敬意を表します。そのような建築がたったの20数年で壊されてしまうとは皆様も決して想像だにされないはずです。
しかし、福岡市のスクラップアンドビルド方式の新葬祭場建設は、建築家の皆様の理念を踏みにじり、皆様の思い・努力を何とも思わない非文化的なやり方であり、建築文化・遺産の破壊ではないでしょうか。
(社)日本建築家協会には是非、計画の再検討を求める要望書等を、市長と市議会に提出し、福岡市の建築文化・遺産を破壊する行政に対して、私たちと共に怒りを表明してください。また、会員の皆様はHPにアクセスいただき、署名にご協力ください。



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