記載者：中田亨（JIA専務理事） on May 11, 19101 at 16:30:43:
JIAｱｰｷﾃｸﾂ･ﾐｭｰｼﾞｱﾑで２つの注目すべき展覧会が開かれます。
東京・渋谷のJIA本部のｸﾞﾗﾝﾄﾞﾌﾛｱにｱｰｷﾃｸﾂ･ﾐｭｰｼﾞｱﾑが出来てからほぼ２年半になります。昨年６月には槇文彦さんの素晴らしい展覧会が開かれて注目を集めました。その後は関東の各大学の卒業設計展等が開かれてきましたが、今日５月11日から２つの展覧会が引き続いて開催されます。
１つは藤木忠善さんの「ふたつのすまい展」。38年前に３階建て住宅を建て、都市の中での人間的な「すまい」を大胆に試みた藤木忠善さんの家作りの心とは？ 21世紀がｽﾀｰﾄする今、近作の住宅とともに改めてｽﾎﾟｯﾄを当てるーーーというのがテーマです。５月16日迄。藤木さんはJIAの元副会長、芸大教授を退官されるにあたって、退官記念展を芸大の美術館で開かれましたが、この展覧会を全国巡回するにあたって、その第１回をJIAﾐｭｰｼﾞｱﾑで開いていただくものです。
もう１つは、５月18日から27日まで開かれる「ｼﾄﾞﾆｰ･ｵﾍﾟﾗﾊｳｽの光と影」と題する写真展。これは６年間にわたってｼﾄﾞﾆｰ･ｵﾍﾟﾗﾊｳｽの設計にかかわった三上祐三さんが、その経験にもとづいて同じ題名の本を出版されるにあたって、この本のために写真家の村井修さんが新しく撮影されたものを展示するもの。20世紀を代表する建築の魅力が余すところなく味わえるのではないかと思います。なお、５月25日にはJIA本部３階ｾﾐﾅｰﾙｰﾑで村井さんと三上さん、それに司会役で中村敏男さんが加わって鼎談も開かれます。
建築家のための専門のｷﾞｬﾗﾘｰとして開設されたｱｰｷﾃｸﾂ･ﾐｭｰｼﾞｱﾑは、また全国のJIA会員の作品発表の場でもあります。建築に限らず絵画・写真等も含めて大いに活用していただきたいものです。なお、同ﾐｭｰｼﾞｱﾑの展覧会日程や利用の規定等はこのHPの「JIAの各種ｻｰﾋﾞｽ」の「JIAﾐｭｰｼﾞｱﾑ」の欄でご覧になれます。