建築家でなくても良いのです


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記載者:西部明郎 on December 06, 1999 at 07:31:31:

安達さんから頂いたご意見に対するリプライです。近畿BBSと本部フォーラムに同じものを出しておきます。

まず第一に私の主張に対して十分過ぎるくらいのご理解を頂いていることにお礼申し上げます。
まだまだ言い尽くしていない、というよりは会員諸氏多数派からのご賛同を得るだけの説得力ある論旨が未完成であると感じているだけに大変嬉しく思いました。

さてご意見の第一にあげられている「建築家」という言葉を使うための混乱についてです。私も同様の感じを持っていまして建築家という言葉にはこだわってはいません。ただ適当な言葉を思いつかないもので使っているに過ぎません。いっそのこと英語の「アーキテクト」をそのまま使うというのはどうかということで、先日の鎌倉大会の時に鬼頭元会長にお話しました。英語はイヤだな、ということでしたが「建築家」以外の言葉を使うこと自体にはご異論はないように感じました。「登録建築家」はライセンスド・アーキテクトの直訳になり書類上の用語としては正しくても、日常的にはやや馴染めない感があります。残されている言葉としては建築師くらいしか思い当たらないので使い慣れた建築家しか仕方がないかと思っているのですが、広く皆様方からのご意見が欲しいものです。
「家」がつくのは画家、書家などライセンスの無い職業だという説もあります。そう言えば医師、建築士、弁護士、美容師何れもライセンスのある称号です。

二つ目の登録費については問題が2つあり、1つは本会費自体が高すぎるという問題。もう1つが資格制度に必要な費用の問題です。
本部会費は50%を本部が使うという旧家協会時代の制度がそのまま踏襲されていますが、これは千数百人の少数エリート会員時代の方式を踏襲したに過ぎず、地域比重が格段に増大している現在では何の説得力も持たない、既成事実に胡座をかいているだけの分配法です。本部会費を圧縮できれば会費の総額を減らせる計算です。蛮勇を振るって本部を縮小できる執行部の出現を期待したいものです。会費が半分になり会員が2倍になれば良いですね。
資格制度の方は5万円のうち2万円は入会費のように一時的なもので、3万円は3年毎の更新を考えれば年間1万円ですから、それほど高いとは思っていません。本会費内でまかなうべきとの意見もありますが、登録者が全員でない現状では逆に不公平となるでしょう。

三番目、継続教育を「JIA会員の要件」とする案に異論はありません。現に、本部の建築家資格制度推進会議内に委員会が設けられ協議中です。ただ、今まで不要であった継続教育を義務付けることができるかどうかが問題です。実務訓練は「登録建築家」が登録建築家を目指す人を訓練するための教育システムですから、JIAに置き換えるとJIA会員を目指す人を訓練するシステムとなり、継続教育以上に現行JIAとの整合は難しいと思います。JIAイコール実質的な資格制度を目指すのであれば(それがベターな方法であるとは簡単には言いきれませんが)、やはり近畿方式の資格制度を確立し、それへの参加者の比率を高めた上でJIAそのものの制度へと格上げするのが良いでしょう。

近畿支部がスタートさせた建築家資格制度は、国際化と変革の時代を徒に受身で待つのではなく、自らの手で未来を掴み取ろうとする意志の表れです。どういう方法が一番良いのかは結果によってしか判断できません。今は結果が良いはずと信じて行動しているだけです。議論することは良いことですが、大切なことはその議論の中から様々な考え方があることを知ることであり、未来についての予測ほど当てにならないものは無いと分かった上であえて結論を出し、かつ行動することです。


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