「時として撮影は果てしなく」

今日はビデオ撮影だ。
撮るものはクルマのエンジン内をコーティングするケミカル製品の「MCCS」。
この商品の撮影は以前から行っている。今回は実際にユーザーのクルマを使ってコーティングを行い、その結果をインタビューするのだ。
撮影済みのカットはベータカムという業務用の機材を使って撮影してあるが、かなりの数のユーザーを撮影するため、予算の関係上、民生のカメラを使う事になった。

休憩タイムにポーズをとってもらった鈴木氏 本日の予定はユーザーが2名来るとのこと、コーティング処理後、試乗してもらって以前の状態と比べてもらい、そのコメントをもらう予定だ。
スタッフは私と音声を担当する鈴木氏の2名体制。休憩時間にちょっとポーズを取ってもらい鈴木氏の写真を撮らせてもらった。(写真左)

一台目は山梨からいらっしゃった方でボンゴワゴンだった。ボンゴの上にはルーフキャリアがあって作業場の中に入れられないため、はずすことになった。このように予定外の事があってすぐに始められないことはよくあることだ。この商売、待つのも仕事のうちだ(撮影スタッフ2名、おあずけ状態で待つ)。
ルーフキャリアもはずれ、いよいよ本番だ。撮影はまだだけど。

作業を進める社員の方テキパキと社員の方がユーザーに説明しながら作業を進めていく。全行程1時間半くらいか、オイルを抜いて、薬品を入れてしばらくエンジンをアイドリングさせる。これを数回繰り返していく。
ボンゴのエンジンを撮影する筆者 その間にエンジンや作業風景も一応撮っておく。小型カメラは軽くていい。これから全部これで撮りたいぐらいだ。
使用しているのはデジタルビデオカメラ。民生用としては今までのVHSや8ミリを超え、画期的な画質になった。
予算が無い仕事で丸まる一本をこれで撮った事もある。理想を追い求めたらきりがないが、芸術作品を作っているわけではないし、費用対効果を考えたうえ割り切って使う分には、このような方法もあるということだ。(個人的希望とすれば、ちゃんとしたカメラでキレイに撮りたいけどね)
ビデオ制作会社に頼まないで自社内で撮影するにはデジタルビデオはおすすめだ!条件さえよければ驚くほどキレイに撮れる。ただしプロが作ったものと同じになるとは言えないけど。
エンジンの音を収録 また、カメラのマイクの音はあまり期待できないので、指向性のあるプロ用のマイクを使って収録する。嗜好性ではない。勝手に好きな音だけを録音されても困る。
今日はインタビューが中心なので音だけはちゃんとおさえておきたいし、音質も厚みがあって内蔵マイクとは歴然の差がある。
左の写真は処理前と処理後のエンジンの音の違いを収録しているところ。
音は意外に重要なもの、別の機会に音の話もしてみたいと思う。

インタビューというのも結構ムズカシイのだ。相手によっては、ちょっときっかけを作るだけでこちらの必要なことをどんどん話してくれる人もいれば、一言二言だけで終わってしまう人もいるからだ。だけど誘導尋問のようになってもダメだしね。自然にその人が感じた驚きが表情やコメントとして出てくれると今回はベストだ。
いくら宣伝用のビデオだからといって、気をつかってなのかサービスなのかわからないが、オーバーなのも困るよ。だってインチキくさくなっちゃうもん。テレビショッピングなんか見ていると「あんた本当にそう思っているのか」と言いたいようなのもあるよね。
まぁ、そのバランスが重要なんだけど、これが結構ムズカシイのだ。

最後の一台今回はちょっと予定外のことがあった。撮影するクルマが増えたのだ。最初の一台がボンゴ。そしてクラウン、ベンツ、キャリー、最後にキャラバンだ。
先ほども言ったが、時として状況が変化することはよくあることだ。
結局、撮影が終了したのが10時40分を過ぎていた。他の撮影では日付が変わることもあるからいいけど、「今日は遅くなるぞ」と事前の心構えがあるのとないのとではちょっと違うかな。けっこう疲れた。年だって?それは違うぞ!


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