「版下を作ろう」

DTPだからと言っても何もすべてパソコンで作らなければいけないわけではない。
まずは初級お手軽DTPからいきましょう。
その1として印刷の基本、版下作りから入ってみよう。

●版下づくりに適したソフトとは?

それでは版下制作に向いたソフト選びから入ってみよう。
「Word」でもDTPソフトとして使用できるが、本格的なものを目指す場合は力不足だ。ここはもうちょっと上を目指してデザインをしてみたいと思う。

DTPソフトと言ってもパンフレットやチラシなどを作る場合と雑誌などを作るのでは使用するソフトが違ってくる。ここでは比較的多いと思われるパンフ、チラシ用のソフトで話をすすめてみよう。

現在、本格的なデザインに使用できるソフトとしては、アドビ「イラストレーター/¥98,000」、マイクログラフィックス「デザイナー/¥48,000」、マクロメディア「フリーハンド/¥49,800」あたりだろう。これらはいわゆるドロー・ソフトと呼ばれるものだ。
理想的なのはやはり「イラストレーター」であろうが、安くて引けを取らない「デザイナー」もお勧めだ。共に出力センターでも対応しているので、クォリティーアップをはかる場合にもそのまま使える。
「フリーハンド」は私の周りでは使っているものがいないので、なんとも言えないが機能的には同等のレベルだそうだ。

トンボも簡単に作れるIllustrator7.0の画面ちなみに私のところでは「イラストレーター」と「デザイナー」を使っている。
左は「イラストレーター」の画面で、トリムマークを選ぶだけで簡単にトンボを付けることができる。こういう事ができるのも本格的ソフトのいいところだ。

また「G.CREW」という低価格ソフトもあるが、最近のバージョンは使用したことがないので何とも言えない。多くを望まなければ結構使えると思うので、試してみるのもいいかもしれない。6,980円だし。

どの程度のものを作るかによってソフトの選び方も違ってくるでしょうが、とにかく正確な寸法で作業ができるソフトを選ぶことです。これが最低ラインでしょう。

●出力はプリンターが決め手!

お手軽版下作りにはレーザープリンターが欠かせません。たぶんDTPをやろうと思っている方はレーザープリンターはお持ちでしょう。
レーザープリンターも低価格になり、4〜5万円位の製品もあるようだけれど、印刷用の版下を作るとなれば解像度の高いプリンターを選ばなければなりません。
細かい文字もハッキリと印字してくれるものを選びましょう。だいたいの目安として1200dpi以上のプリンターであればOKです。
そしてA3用紙のサイズが印刷できるものが良いです。A4の印刷物を作としたら、仕上がり寸法にトンボのスペースが印刷できないと使えないからです。
でもA3サイズの印刷物を作としたらどうしたらいいんでしょう?困りましたね。しかし、お手軽DTPレベルでは、すべての作業をコンピューターで仕上げなくてもいいんです。従来からあるものを利用してローコストに作っていくのが最初のステップです。
右の写真はあらかじめトンボが印刷された版下用台紙です。各サイズごとに用意されていて、台紙に原稿を貼り込んでいくと版下となります。
大きいサイズは、このような台紙を利用することで解決です。台紙は画材屋さんにいくと売っています。

●忘れちゃいけないフォントのこと。

そしてもう一つ、フォントも必要だね。DTPができるまでは、写植という文字を印画紙に焼き込んだものを版下台紙に貼っていたけど、今では手軽にキレイな文字が印刷できるようになった。
ウィンドウズではTrueTypeフォントが基本で安くいろいろな書体が揃えられるようになった。書体の種類も大事だが、同じ書体で太さが違うものを揃えることも必要だ。
たいてい数段階の太さが収められているから、1本買っておくといいでしょう。
買ってきたフォントはすべてインストールしないで必要な書体だけを入れるようにしたほうがいいと思います。フォントは結構容量があるので、買ってきたフォントをどんどん入れるとハードディスクが一杯になってしまうし、起動する時間も長くなってしまうからです。
最初はゴシック体と明朝体だけでも充分印刷物は作れますので、良く使いそうな書体だけインストールしてみましょう。


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