北の国から


 最近少しはまっていたものと言えば、ドラマ「北の国から」だった。午後2時〜4時ま
で毎日2回分を再放送していたのだが(関東ローカル?)、全24話を録画し、深夜に楽
しんで観ていた。細かいストーリーは忘れていたから、まるで初めて見るかのように新鮮
だった。それにおそらく誰もが言うように、黒板純役の吉岡秀隆の演技がすばらしい。当
時11歳。彼でなければ、このドラマの魅力は半減していただろう。
 以前は家族団欒で見る作品だと思っていたが、今となっては大人の視点から物語をなぞ
っている自分に気がつく。母親の浮気、両親の離婚、叔母の不倫、恋人を捨てた優柔不断
な男、過疎地の束縛、文明と伝統の対峙、水商売の女性と父親との関係、診療ミス、そし
て母親の死。北海道の大自然を舞台に繰り広げられる様々な人間模様は、実はこんなにも
重く淀んだものだったのだ。
 そんなふうに見てしまう自分は、それだけ年を重ねたということなのだろう。そういえ
ば、可愛かった吉岡秀隆も今年30になるという。ドラマと共に成長してきた彼の姿を、
今度はいつ見ることが出来るのだろう。


                                 2000/7/3
                                   Esme



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