死のサイズ


     連続の暑さと寝不足に負ける日々。夕方は睡魔に襲われるのに、夜になるとなかなか寝
    付けない。再び調律が必要だ。誰かの言うとおり。
     「爆笑問題の死のサイズ」を読んでいる。新聞の死亡記事で読み解く人物列伝。この本
    を読んでいると、死ぬことが何でもないように思えてくる。人は皆死に向かって歩いてい
    て、ましてやこんなちっぽけな存在ならば人知れず消えても、世の何が変わるわけでもな
    い。死ぬなんて簡単なことだ。それだけに生きることは難しい。
     この本には興味深い記事が数多く掲載されているが、縮小されているため読み取れない
    ものがあること、産経新聞の記事ばかりであること(扶桑社だから仕方ない)が残念だ。
    文中の田中×太田の掛け合いからは、太田光の圧倒的な博識ぶりが窺える。太田光につい
    ては、雑誌「ダ・ヴィンチ」で作家ジョン・アービングとの対談を読んでから一目置いて
    いる。
     巻頭巻末には死亡記事の大きさランキングが載っている。元春の生まれた年の1位は女
    流画家丸木スマ(知らない.....)、2位が宮城道雄(琴作曲家)。私の生まれた年の1位
    は吉田茂だった。だからどうということもないのだが。



                                     2000/8/6
                                       Esme



                                Back