伊豆半島一周ドライブ

1999年11月22,23日

 

今回のドライブ旅行は特別に前から計画していたものではない。

中学時代の友人と「なんかどっか行きたいなぁ」という思惑が一致した。

ただそれだけである。

23日に出発して24日に帰ってくる予定だった。

しかしどうせなら22日の夜に出発しようということになった。

23日は祝日だから道が混雑すると思ったためである。

22日の夜に出発し、1泊or2泊して帰ってくる予定にした。

しかし当日会うまで目的地は未定。

関東の広域道路地図だけを持って出発した。

 

 

11月22日 月曜日

前夜にプロレスをTVで見てしまい寝たのはおよそAM3時。

翌朝は学校が2限からで起きたのは9時頃。

学校では授業中に寝るタイミングを逸して(笑)、眠ることが出来なかった。

学校を終えて一旦家に帰った。出発予定時刻は21時。

仮眠したかったが晩飯食ったり風呂入ったりでその暇がなかった。

結局そのまま出発。友人宅まで迎えに行った。

21時30分頃に友人を拾い、出発。

出発とはいえ目的地は決まっていない。

地図は関東地方の広域道路地図のみ。

とりあえず東名乗るかーってことで東名高速道路へ。

夜だから道は流れていたが、そこそこ車は走っていた。

高速の運転は約2ヶ月ぶり、しかも夜だ。

とりあえずは目的地を決めなければいけないので海老名S.Aに入った。

海老名S.Aで地図と睨めっこ。

西へ西へ行く。長野など中部へ行く。中部を抜け北陸へ出る。

そこそこ色々と考えていた。

ハッと目に付いた伊豆半島。

伊豆半島だと距離的には東京からそんなに離れてはいない。

せっかくならもうチョット遠出したいなぁー。

では伊豆一周にしよう、ということになった。

沼津インターで降りて西から海沿いを南下して伊豆を一周。

途中でどこかの温泉に入り、東の海沿いを北上して戻る。

計画は決まった。

この程度だと2泊する必然性はなくなった。

"伊豆一周"、旅のテーマが決まった。

偶然にも相方の友人2人が同じように車で名古屋方面に向かっているという。

その相方の友人から相方に電話があり、折角だからどこかのP.Aで会おう、ということに。

駒門パーキングエリアで彼らと合流した。

私にとってはなんの関係も面識もない2人と談笑。

10分ほどで出発。目指すは沼津インター。

沼津ICで降りてからは地図を頼りに南下。

一般道に出ると道が分かり辛い、しかも夜だし。

沼津市街に向かう大きな通りを越えて海沿いの道に入ると車の数が一気に減った。

途中の休憩で海岸にも行ってみたがかなり寒い。

それでも夜釣りをしている人が数人いた。

海沿いの道はクネクネしていて視界も悪くて運転は恐い。

それよりももっと恐かったのが山道の運転。

海沿いを走っているのだが途中で山道に入ったりもするのだ。

時刻は既に0時を回っている。

山道独特のカーブは多いし周りは木々で視界も悪いし上り坂。

お化けでも出そうな感じの山道を走って行った。

トラブル発生!!

私が運転していたのではなかったが突然バッテリーが上がったのだ。

相方が「あれ?バッテリー上がった」というとシュルルルルーという感じで減速。

運転していたら突然パワステが効かなくなったという。

こりゃ大変だ、こんな山道で夜遅く。なんの車も通らないぞ。

エンジンを止めて小休止。このままだったらどうしよう。

ブースターケーブルはあるが果たして車が通るかどうか…。

ためしにエンジンかけてみよう。と、試してみたらかかった。

特になんの問題もなく…。

そしてその後も走ることが出来た。

あとで聞くところによると昔そこで事故があったらしい。

真夜中の峠ドライブでバッテリーが上がり慌てたドライバーがハンドル操作を誤った。

そこに偶然来た対向車と正面衝突。

対向車もこんな時間に車が走っているとは思わず、かなりのスピードを出していた。

双方ともに死者の出る大事故となった。

以来その場所では深夜に走っていると何故か理由もなくバッテリーが上がるのだそうだ。

恐ろしい場所を通ってしまったものだ…

そんなトラブルを乗り越えて峠を越えると街の灯りが見えてくる。

街の灯りが見えくるさまは壮観である。

海に面した街なので街のわずかな光が反海に射している。

地図で確認すると土肥という町。

時刻は既に1時を回っていたのでどこか素泊まりできる所を捜した。

しかしこの時刻である。

とりあえず町中に入ってみて道沿いに旅館(ホテル?)をみつけた。

入り口は閉まっていたが中の灯りが付いていたのでインターホンを押してみた。

私・「2人なんですけど、素泊まりでいくらですか?」

「2人だと10,000円だけどねぇ、もうこの時間だからねぇ。寝てもすぐ朝だよ」

私・「あぁ、それでもいいんですけど…。」

「いや、でもねぇ、すぐ朝だし10時にはチェックアウトだし…。」

オバチャンの声だったが明らかにやる気なし。

(こんな遅くに勘弁してくれよー、どっか行けよ)

という心の声がインターホン越しに聞こえてきそうなやる気のない声だった。

もうイイやと思い(やる気のなさにも腹が立ったし)断った。

車に戻り「次の町を目指そう」ということになった。

そこからまた車で山道峠道をクネクネクネクネ。

なんとかスカイラインという有料道路も走ったが料金所に誰もいなくてそのまま素通り。

二つくらい有料道路を走ったがいずれも無人で素通りできた。

その有料道路も乗りたくて乗ったのではなく気が付いたら有料道路だったのだ。

そして気が付くと天城峠、あれ?天城峠??

天城峠って海沿いじゃないぞ中伊豆ではないか??

土肥町から次の町を目指すときに出る道を間違えたらしい。

海沿いではない方へ向かっていたのだ。

全く気が付かずにずっと走っていた。

そろそろガソリンもなくなってきた。

天城越えの後に小さな町についた。

しかし旅館を探すにも時間が時間、それに土肥町よりも明らかに小さい。

仕方なく車の中で寝ることにした。

こうなることを事前に予測していたので毛布なども持ってきていた。

道沿いにある土産屋の駐車場に止めて寝た。既に時刻は3時前になっていた。

 

11月23日 火曜日

寒い。とても寒い。

寒すぎて6時ごろには目が覚めてしまった。

眠いよりも寒いの方が勝っていた。

7時前には出発、最初にガソリンを入れなければならない。

ガソリンスタンドは昨夜のうちに一つ見つけていた。

しかし何時に開店だろうか?地方に来るとそれがわからない。

と、思っていたが7時にはスタンドにオッチャンがいた。

助かった、祝日は休みだったらどうしようかと思った(笑)。

地図で場所を調べると我々がいるのはどうやら河津町という所。

河津7滝やループ橋があるところだ。

ループ橋は昨夜のうちに通っていた、真夜中だったが…

ガソリンを入れてもらい出発。

まずはルートを海沿いに戻さなければならない。

朝なので地図も容易に見られる。

道も空いている、スイスイ走った。

海沿いにようやく戻ってきた。

海沿いの町は殆どが漁港、車を止めて朝の海岸にも出てみた。

とりあえず海水が綺麗。

海水浴でも穴場だろうなという感じの所。

正規のルートに戻り、海沿いを南下。

それでも所々で峠道になる。

でもその峠を登っている最中に見える海がとても綺麗だった。

南伊豆までようやく走ってきた。

途中に立ち寄った峠の土産屋のオバチャンに飯が食えそうな所を聞いた。

食べるだけなら、と教えてもらったのは峠を降りた所にある海沿いの小さな湾。

なにやら周遊フェリーが出ているらしくて土産物屋や食べ物やが並んでいた。

朝だけどまぁまぁ車も人もいた、祝日だし。

湾に車で入ったらおば(ぁ)さんがここに止めなさい、と誘導してきた。

なにかとおもうと「奥の駐車場に止めると有料になる」

「ここに止めてイイからあそこで土産を買うか何か食べて行って」と言われた。

どうせ何か食べに来ただけだから別に良いのだが強引なやり方は少々不快だった。

その土産物兼飯屋で食ったのはサザエラーメン1,000円。

土産物屋料金で若干高目かな?

あまり期待していなかったがそこそこの美味さだった、まさに"海の家のラーメン"。

そこのオバチャンにここら辺に良い温泉はないかと聞いた。

そしたら少し行った所にある下賀茂温泉が良いといわれた。

そこにある銀の湯が町営で内装も綺麗で色々な種類の湯があるといわれた。

と、いうわけで南伊豆・下賀茂温泉に向かった。

言われた銀の湯はすぐに分かった。

入浴料は1回2時間で900円、チョット高いかなー。

町民には割り引き制度があるらしい。

でも内装は綺麗だったし客も少なくてイイ湯だったし良かった。

露天風呂、アロエ風呂、泡風呂、他。

アロエ風呂が着色料を使ってそうな綺麗な黄緑色の湯だった。

そのまま眠ってしまいたいくらいだった。温泉は良いねー。

ちなみに温泉に入ることも予測して着替えも持ってきておりました。

風呂に入った後は新しいパンツじゃないと気が済まない。

もちろん下はジャージね。

湯を出たのは12時30分頃、あとは東の海沿いを北上して帰路へ。

下田、東伊豆と海沿いを走る。

東の方が道は楽だった。まぁ昼ということもあるだろうが…

この辺りではまだ祝日の渋滞というものは感じなかった。

昼飯は伊東で。

やはり海沿い=魚、という単純明快な考えから海沿いのそれらしい店に入った。

注文したのはアジ刺身定食1,200円。

1,200円にしては豪華で美味しかった。

鯵刺身にキンメダイの干物、酢の物、漬物、ご飯、味噌汁。

鯵刺身も良かったがキンメダイの干物が美味しかった。

あとは北上して帰るだけ。

帰りは高速を使わずに下で帰ろうということになった。

しかしやはり祝日、熱海を越えて小田原に出る辺りから混み始めてきた。

熱海付近では有料道路にも入った。さすがに無人ではなかった。

夜になっていくにつれて混んできた。

帰りは予想していた通りの大渋滞だった。

高速を使っていれば多少は違っていたのだろうか?

やはりどっちを使っても渋滞は渋滞だっただろう。

ようやく地元でも渋滞、イヤになる。

地元のファミレスで飯を食って友人宅へ。

友人宅についたのは20時、出発したのが前日の21時30分。約24時間の旅だった。

帰ったらなによりも眠い。

車内では寒くてろくに眠ることが出来なかったし。

相方の運転中にも寝るわけにはいかなかったし。

しかし車だと費用が安く済むのは非常に良い。

行動も自由に出来るし。

費用は

高速・有料道路代金合計約3,000円

ガソリン代(補給1回)約3,000円

食事代(3食)約3,500円

温泉入浴料950円(含・コインロッカー使用料)

途中のジュースや土産その他雑費約2000円

以上のうち道路とガソリンは割り勘になるから一人約9450円。

一万円未満でOK。

もっとも宿泊が車の中だから宿泊費が浮いたというのは大きいけれど。

3人になったら車の宿泊は少々きつくなるかな。

でも3人なら1人は眠っても大丈夫だから良いかな。

 

1泊2日だったがなかなか有意義だった。

相方も「次は日光辺りにでも行くか」、と。

でも冬は寒いよなー、防寒具と車内で寝るための布団を沢山持っていかねば。

 

 

 

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