我思ふ…
世の中から日常までアレコレと
いつか来た道
初めての場所へ行く時。
同じ道を通っても帰り道の方が行きの道よりも短く感じる。
有名な話だが、初めての場所へ行く時は脳が道順や景色など様々な情報をインプットしてフル回転している。
しかし帰り道は既に情報がインプットされているので脳があまり働かない。
故に帰り道の方が短く感じられるという。
人生に置き換えても同じことが言えるのではと思う。
ハタチになる時に何人もの人生の先輩に言われた「ハタチ越えたら1年が早いよ」と。
それもそのはず、ハタチへ向かうまでは完全なる行きの道。
見るもの、体験すること、出会う人全てが新鮮であらゆる情報を脳がインプットしようとしている。
ハタチを越えて社会へ出て数年も経ってくると次第に似たような道を歩いていることに気がつく。
あぁこういう状況どっかであったな、あぁこういうタイプの人っているよな等々。
以前に歩いた道だと脳があまり働く必要が無い。
帰り道の論理と同じで時間の流れも短く感じる。
年齢が上がるにつれて歩いた道も増えていく。
起こる状況に対してこれまでの型にはめて脳が簡単に処理する。
となると必然的に1年もアッという間に過ぎ去ってしまう。
30を越えたらますます顕著になっていきそう。
新鮮な情報を脳にインプットさせるために、人生を短く感じさせないために。
これまでの道ではなく、今まで歩いたことが無い道を。