日々是ネタ也

日常全てが題材(ネタ)

卒論ウィーク

大学生活の集大成、卒業論文。
いよいよそれを書かなければならない時期がきた。
卒業論文A4、1200字20枚。
漠然と書こうと思っていたテーマはあった。
しかし先生とその話をするたびに、先生に色々とテーマについて突っ込まれるたびに軌道修正していった。
卒論提出日が12月の半ば。
12月は前半の2日間だけバイトをして、それ以降はひたすら卒論に徹する卒論ウィークとすることを決めた。
卒論提出の11日前から本稿を書き始める。
1日2枚書いて提出日前日に仕上げる目算だった。
1日2枚だからたいしたことのないように思えた。
しかしそうではなかった。
ただ書けば良いっていうものではない。
あとのコトを考えて書かなければならない。
なかなか思うように書けないものだ。
パソコンの前に向かいながら思うように書けない苛立ちが募っていった。
やる気にも相当波があって、「なんとななりそうだなー」って楽観的に思っていてもいざパソコンに向かうと「もう無理だー、書けん」って思ってしまう。
とりあえずその日のノルマである2枚を書き上げて布団に入っても頭の中は卒論のことばかり。
あぁでもない、こぉでもない…形にならない考えが頭の中で堂々巡り。
スンナリと眠りにつけた日は殆どなかった。
朝も「起きたら卒論やらなきゃいけない」と思うとなかなか布団から出ることができずにダラダラと時間の浪費。
だんだん自分で何を書いているのか分からなくなってくる。
ただ漠然とパソコンに向かい、目はディスプレイではなく本を見ていてひらすらブラインドタッチでキーボードを叩き続ける。
当初のうちはどうやって20枚分ページを埋めようかとそればかり考えていた。
そして改めて書いたものを見直してみると、前後の文と巧くつながらなかったり、論旨がずれていたりした。
卒論提出日の2日前に先生に見せに行くがあまり手応えがない。
ここへ来てまた若干の軌道修正をせざるを得なくなった。
図書館へ向かい、新聞の縮刷版を見てめぼしいところを片っ端からコピー。
どうにかこうにか書き上げて卒論提出日に間に合わせた。
しかし、提出日にもかかわらず最後のOKが出ない。
私だけではなく、まだOKが出ない人はたくさんいたが…。
とりあえず卒論を先生に預けて、様子を見てみるという。
その日の夜はかなり憂鬱だった。
OKがまだ出ない、そして卒論を先生に預けたのですることがなくなってしまった。
どうなるんだろう、という不安だらけだった。
その翌日、先生に会いに行くと4年生は誰もいなかったのでゆっくりと卒論の話をすることができた。
とりあえず内容は良いが構成を変えてみよう、と。
なんとか適切なアドバイスを貰い、ようやく終わりが見えてきた。
しかし既に卒論が終わっているものだと思ってアルバイトの予定を入れてしまっていたのが痛かった。
10時間ほどバイトしたあとで家に帰って卒論をやるのだ。
バイトの休憩中にも卒論を持っていって誤字脱字等のチェック。
思ったよりも出てくる。
毎晩遅くまでかかってどうにか仕上がった。
毎朝の新聞配達のバイク音が聞こえる時間まで起きていた。
そして2度目の最終提出。
これが思ったよりもアッサリと通ってしまった、ちょっと拍子抜け。
1度先生に卒論を預けて内容はだいたい見られて分かっているからスンナリOKだったのだろうか…。
何にせよ、終わったのだ。
卒論を提出する際には卒論提出書みたいなものを書いて先生に割印を押してもらう。
ちゃんと学部学科のハンコも押してあり、「確かに卒論を提出しました」みたいな証明書である。
その証明書を書いているときに終わったんだなーという達成感に浸れた。
卒論ウィークとしながらも結局2週間かかってしまった。
この2週間は毎日パソコンがついていたし、毎日頭の中に卒論がはびこっていたし、何冊もの本を読んだし、まさに大学生活の集大成だったと言える。
借りていた図書館の本は返したその場でもう1回借りるというのを何回繰り返したことか。
卒論を書いたワープロソフト、WORDにはこれまでの総編集時間を知ることができる機能が付いている。
総改訂数56回、総編集時間1581分

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