GW1泊3日弾丸ツアー
2006年5月3日〜5日

職場の人間と冗談で話していたゴールデンウィークの予定。
車で東北を北上して各地で美味いものでも食っていこう、と。
最初は冗談で話していたのだが、気が着けばとんとん拍子で話が進んでいた。
方々の情報を集め予定を立てる。
仙台で定番の牛タン、前沢で前沢牛のにぎり寿司、盛岡でわんこそば、会津でソースカツ丼。
3日未明に出発、5日未明に帰宅という1泊3日の弾丸ツアー。
職場の先輩・私・後輩、というメンバー。
先輩の車で往復1000km以上のドライブ。
仕事関係の人間との旅行は社員旅行以外では初めてだ。

 

2006年5月3日 水曜日

2日は普通に仕事をし、3日はAM2:30起床。

迎えに来た先輩の車は左ハンドルのマニュアル車。

1.先輩の車 2.左ハンドル 3.マニュアル

こりゃ自分は運転できねぇや。

夜明け前の首都高速道路を経由して東北道に乗るルート。

しかし明け方AM5時前、東北道に乗る前で早くも渋滞発生。

ゴールデンウィークとはいえ未明に出発したから渋滞は大丈夫だろうという目論見は早くも崩れた。

東北道に乗ってからも20km30kmクラスの渋滞が続々。

うーむ、恐るべしゴールデンウィーク。

最初の目的地である仙台は午前中に到着予定だったが、時間が経つほどに混んでいく高速道路。

予定通りに仙台に着いていれば寄りたい所もあったが、だいぶ時間も圧していたので断念残念。

仙台手前で仙台まで40kmの渋滞となっていたので早めに高速道路を降りて下道で行くことに。

すると下道はガラガラ。

東北道と並行して走る一般道で東北道の渋滞を横目に見ながらスイスイ走る。

もっと早くからこうしていれば良かった…

昼過ぎにようやく到着した仙台。

この旅最初の食事、妥当な線ということでガイドブックで見た老舗の牛タン屋を目指す。

店の近くと思われる駐車場に車を止めて店を探すとすぐに見つかった。

店の外に人が…と見るとなんと大行列している。

昼飯時+ゴールデンウィーク+ガイドブックに載っている老舗店=大行列

容易に想像がつく公式を全く頭に入れていなかった。

パッと見でも数十人が並んでいる行列に並んでまでその店で牛タンを食べる必要は無い。

そんなわけで私が仙台時代に数回行ったことのあるこちらも老舗の牛タン屋へ行ってみることに。

以前に行った時と同じ場所にあり、店内は混んでいたが待たずに入れた。

以前は1200円だったような気がした牛タン定食が1500円、以前1500円だった1.5人前定食が2000円。

そういえばアメリカ産牛肉輸入停止の煽りで仙台の牛タン屋がピンチ!という新聞記事を以前見た記憶がある。

塩・タレ・味噌ダレと3種類あったので3人がそれぞれを注文して交換。

したしたした
牛タン3種混合…麦飯がメインのようなアングル

味は…って以前のを覚えていないが無難に普通に美味い牛タン&麦飯&テールスープ

このツアー最初の目的を達成。

車に戻る際に先程の老舗の牛タン屋の前を通ると更に行列が伸びていた。

そこまでしてそこで食べなくても仙台に牛タン屋はいっぱいあるのだが…

牛タン後の予定は前沢で前沢牛の握り寿司を食って盛岡入りして一泊。

しかし仙台以北も渋滞が予想されたので前沢牛は翌日に回し、まずは盛岡へ向かってしまうことにした。

仙台から高速に乗り盛岡を目指すが、案の定渋滞が発生。

盛岡では一泊の予定なので、車内から盛岡のホテルに電話をかける。

いくらゴールデンウィークとはいえ盛岡なら当日予約でも大丈夫だろう。

そう思ってガイドブックを頼りにホテルに電話をかけるも全て満室と断られる。

ガイドブックのホテルに電話し尽して焦り始める。

携帯電話のインターネットでホテルを検索し更に電話をかけ続けるも満室満室満室。

いくらゴールデンウィークとはいえ盛岡、と思っていた。

しかし現実はいくら盛岡とはいえゴールデンウィーク、だった。

恐るべしゴールデンウィーク、ゴメンナサイ盛岡。

未明に出発しているので疲労もある。

ドライバーの先輩は運転しっ放し、最悪でも車中泊は避けたい。

とりあえず現地に行って観光案内所へ行けば何とかなるかも、という淡い期待を持って盛岡を目指す。

13:30頃に仙台を出発し、渋滞を経て17:30頃に盛岡駅前に到着。

まずは盛岡駅の観光案内所へ行ってみるが時既に遅し、営業時間が終わっていた…。

別の窓口にいた係員が「盛岡市内の宿は殆ど満室のはずだ」、と教えてくれた。

ゴールデンウィークを甘く見ていた、盛岡を甘く見ていた。

こうなったら片っ端からホテルに飛び込んで当日キャンセル狙いで行くしかない。

その前に私が学生時代に東北を旅したときに盛岡で泊まったカプセルホテルへ行ってみることに。

駅のすぐ前だったなとの記憶を頼りに探したらすぐに発見。

記憶の中の学生時代に泊まったカプセルホテルと変わらぬ様子、とりあえず入ってみる。

ダメ元で飛び込んでみたらまだ空きがあるという。

予約者分はいっぱいだが、飛び込み客のために残してあったらしい。

助かった、カプセルではあるが今宵の寝床が確保されたことは大きい。

仙台では仙台時代の記憶で牛タン屋、盛岡では学生時代の記憶でカプセルホテル。

経験が生きているな。

一泊2800円+サウナ入浴料500円、値段もビジネスホテルに泊まるよりずっと格安。

学生時代の旅から数年、またココに泊まることになるとは思わなかった。

寝床を確保して向かうはこの旅のメインイベントであるわんこそば屋。

先にも出てきた学生時代の東北一人旅時にもわんこそばを食べようと思っていたが未遂に終わっている。

当時は漠然と「盛岡といえばわんこそば」、と思っていただけでわんこそばがどういうものかも知らなかった。

今回は事前にわんこそばとは何か、から老舗の店までネットで調べていって臨む。

わんこそばとは→GO(今回行った店)

店内に入り「わんこそば」か「普通の食事」かを問われる。

当然わんこそば宣言をすると通される2階。

階段を登る途中、早くも椀を重ねるカポカポいう音が聞こえてくる。

2階は修学旅行の旅館で皆で飯を食う大部屋のような雰囲気。

畳敷きの大部屋に長机が沢山並び、結構な客入り。

わんこ屋
店内風景

お椀を重ねるいわゆるわんこそばは3100円。

椀を重ねずにマッチ棒を並べていくタイプなら2600円らしいが、当然椀を重ねる方を選択。

そもそも名物わんこそばを食べに来て椀を重ねないなんて無粋な選択をする人がいるのだろうか。

絵本の中で金太郎が着けているような前掛けを用意され着席。

まずはわんこそばの説明。

やや大きめの椀を手に持ち、その中に店員さんが次から次へと小さい椀に入ったそばを放り込んでくれる。

手持ちの椀に蓋をしたら終了、蓋をしない限り次々放り込んでくる。

小椀15杯でかけそば約1杯、男性の平均は50〜60杯、1つのステータスは100杯。

机には箸休めの意味合いでマグロの刺身、ねぎ・のり・とろろ・なめこおろしなど薬味も充実。

そして店員のオバちゃんがそばを運んできていざスタート!

放り入れられるソバ、一口ですする、あまり噛まずに飲みこんだ方が良いとのアドバイス。

2,3回咀嚼して飲み込む、味がついているぬるめのソバ、普通に美味い、と思う間もなく放り込まれる2杯目3杯目4杯目。

我々3人プラス隣の席の5,60代と思われる夫婦2人。

合計5人の椀に順番にオバちゃん1人がそばを放り込んでいく。

しかし平均年齢30歳未満の我々3人と平均年齢50以上と思われる夫婦2人、当然勢いが違う。

次第にオバちゃんでは手が足りなくなってきたのか投げ入れ役が若い姉ちゃんにバトンタッチ。

なかなかかわいい姉ちゃんだったが、投げ入れのテクニックはオバちゃんの方が上。

姉ちゃんは投げ入れる度につゆがビチャっとはねるのだ。

金太郎風前掛けを付けさせられた意味が分かった。

しかし片手で小椀10杯以上を載せた盆を持ち、もう片手でこちらの椀の中にそれを放り入れるのだから姉ちゃんも大変だ。

ポンポン放り込まれるそばを次々平らげていく。

男性ノルマの50杯を越えたあたりからきつくなってくる。

店員の盆に載った小椀が全部なくなると新しいのを持ってくるために一旦いなくなる。

その間に一息ついて次への体勢を整える。

椀の中に残った汁を捨て(机の上にそれ用の鉢が用意されている)、薬味などを入れたり、お茶飲んだり。

そして店員再登場で再びバトルが始まる。

最初は店員オバちゃん1人vs我々3人&夫婦2人

続いて店員姉ちゃん1人vs我々3人

必然的にワンクールで回ってくる量は多くなってくる。

そして60杯を越えたところで先輩が、70杯を越えたところで後輩も脱落。

いよいよ1vs1の勝負になった。

しかし数分前までは3人で回していたワンクールのそばを全部一手に引き受けることになる。

当然これまでと同じペースで食べられるはずが無く、必然的にペースダウン。

これまで勢いで食べてきたものの、その勢いがなくなると急に苦しくなってくる。

1人になると一気にペースが落ちてアッという間にギブアップ。

結局マグロの刺身やデザートもあったが何一つ食べる余裕が無かった。

それ以前にデザートの杏仁豆腐みたいなのはわんこそばの跳ねた汁でビチョビチョになっていた。

最後に椀を数えてもらう、82杯だった。

男性の平均は越えたが100杯まではやや遠い。

証明書
証明書を書いてくれる

未明2時起床で体調が万全でなかったことを言い訳にすれば次はもっといけるかもしれない。

記録更新のためにも、何より楽しかったし普通に美味かったしまた来たいと思った。

食後1階に下りてみると店内は待っている客がいっぱいで店外にあふれそうなほど。

さすがにゴールデンウィーク、盛岡市内のホテルが満室なのも頷ける。

カプセルホテルに戻ると「本日満室」の貼り紙。

我々ももう少し盛岡への到着が遅ければ寝床が無かったところだ。

それにしても殆どのホテルに加えてカプセルホテルまでもが満室。

ゴールデンウィークとはいえ、盛岡で何を?

皆わんこそばか??

この日の予定は全て終了。

サウナから出て生ビールで至福のひととき(酒は別腹)。

酒が入ると気も強くなる。

わんこそば、もうチョイいけたんじゃないか…

 

2006年5月4日 木曜日

前日の疲労と満腹感でカプセルホテルでも超熟睡。

この日の予定は今まで来たルートを南下。

前沢で牛の握り寿司を食い、会津でソースカツ丼を食う。

まさに五月晴れの快晴の下、10:00前に盛岡を出る。

ネットで得た情報で前沢牛の握りを食べさせてくれる店を目指す。

昨日とはうってかわったガラガラの東北道。

天気も良く周りに遮る建物も無いので視界も広い。

北海道でも同じことを思うのだが、視界に高い建物などが無いために都会よりも空が遥かに大きく見える。

11:30、目的の寿司屋に到着。

昼飯には早い時間だからかそれとも実は有名店ではないのか駐車場に全く車が止まっていない。

中に入ってみると営業はしているが客はゼロ。

どうやら一番乗りの客らしい。

事前にネットで驚愕のメニューは見てきていたが一応メニューも眺めて注文する品を決める。

高っ!
驚愕のメニュー

3人で分けて食うことを前提に前沢牛の握り(8ヶ3360円)、牛タン握り(6ヶ3150円)、冷シャブ(3675円)、ヒラメ粗汁(300円)を注文。

それにしても1品の値段がそれだけでわんこそば1セット分、カプセルホテル1泊分に匹敵。

我々が注文を終えると続々と客が入ってきた。

まるで誰かが先に店に入るのを見て待っていたかのように次から次へと客が入りすぐに座敷席は埋まった。

一番乗りの客だけに殆ど待たされること無く登場した、前沢牛握り。

寿司飯・スライスにんにく・牛。

ウシズシ
牛寿司

寿司と同じように醤油をつけて一口で。

数が少ない、高級品、ゆっくりゆっくり時間をかけて咀嚼。

昨夜のわんこそばと正反対の食べ方。

脂ののったトロのような食感だが、味は意外とアッサリサッパリ。

にんにくが良いアクセントになっていたが、にんにくの味が強すぎるという意見も。

牛タン握りは火が通ってある牛タン。

こちらはまぁ、フム…牛タンの握りそのまんまだ。

注文したものの中では一番高価だった冷シャブ。

ウシシャブ
なんか蟹みたいにも見える…

薄切りのスライス肉にキャベツの千切りを巻いてポン酢ダレにつけて食べる。

あっさり生肉にサッパリキャベツにスッキリポン酢、こちらもなかなかの味。

ガリまで食べ尽して店を出る、会計は1人4000円弱。

美味しかった、美味しかったけど…という前提での共通認識

・肉は焼いて食うものだ
・もう1度食うならわんこそばだ

いよいよ最後の予定である会津のソースカツ丼を目指す。

ガイドブックで見つけた特大ソースカツ丼を出す店へ。

東北道から磐越道に入り、会津若松を目指す。

会津で下道に出るまでは渋滞無し、スムーズに行った。

16:00頃に会津に到着。

目的のソースカツ丼を出す店へ。

が、到着したその店は閉まっていた。

ガイドブックを見ると営業時間は「〜なくなり次第終了」とある。

残念、夕方ではもう無かったか。

この旅の最後の予定にして初めて目的のものにありつけなかった。

次の予定を考えながら職場への土産を買うために会津で有名だと言う駄菓子屋へ寄る。

適当な土産を買いつつそこで貰った会津観光マップ。

その観光マップにも特大ソースカツ丼を出す店が紹介されていた。

先程の店とは違ったので、そこへ行ってみることに。

行ってみると夜の営業時間はまだだという。

またしても特大ソースカツ丼にありつけず。

会津では何故かソースカツ丼に力を入れているらしく、所々でソースカツ丼を売り込んでいる看板などを見た。

もうこの際どこでも良くないか?という話になりカツの看板を掲げているチェーン店風の店へ。

ようやくありついたソースカツ丼。

カツ丼でも食うか
フツーのソースカツ丼

まぁ無難に普通にソースカツ丼。

これで食い倒れツアーの全予定を無事に終了。

17:30頃に会津を出てそのまま下道で宇都宮を目指す。

下道の途中で大渋滞に巻き込まれる。

どうやらそこは聞いたことも無かったが温泉街だったらしい。

聞いたことも無い温泉街だったが立派そうなホテルも沢山あって大渋滞。

温泉街を越えると宇都宮までは渋滞も無くスムーズ。

宇都宮から東北道に乗り、来た時と同じルートを戻る。

高速に乗ってからも一部で2,3kmの渋滞があったくらい。

行きで20,30kmの渋滞を経験している我々からすれば2,3kmなど渋滞のうちに入らない。

行きは予想以上の渋滞、帰りは予想以上にスムーズでその日のうちに着きそうだった。

3日未明に出発して5日未明に戻ってくるという1泊3日弾丸ツアーの予定が・・・。

家に着いたのはギリギリ0時。

辛うじて1泊3日弾丸ツアーの名称を守れた。

このままだと早く着きすぎるから、と途中で敢えて下道を進んだことは内緒で…

 

予算一覧

行き
東名高速・横浜町田→東京 750円
首都高速 700円
東北自動車道・浦和本線→村田 6850円
牛タン 1500円(1人分)
ガソリン 4500円
東北自動車道・泉→盛岡 4000円
わんこそば 3100円(1人分)
カプセルホテル 3300円(1人分)

帰り
駐車場 600円
東北自動車道・盛岡→水沢 1800円
前沢牛 4000円(1人分)
東北自動車道・平泉前沢→磐越自動車道・磐梯河東 5600円
ソースカツ丼 1200円(1人分)
ガソリン 5300円
下道のバイパス有料道路 250円+150円
東北自動車道・宇都宮→浦和本線 2950円
首都高速 700円
最終清算 約3000円(ガソリン代など)

合計
共通費用 37150円(÷3≒12400円)(交通費燃料費等)
個人費用 13100円(食費・宿泊費等)

総合計(1人当たり約)25500円

 

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